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転入届の出し方|引越し後14日以内に新住所地で提出

転入届は、市区町村をまたぐ引越しをした人が、新しい住所地の役所に提出する届出です。法定の期限は引越し日(実際に住み始めた日)から14日以内で、住民基本台帳法第22条に届出義務が定められています。期限を過ぎると同法第52条により5万円以下の過料の対象になることがあります。手数料は無料で、窓口での所要時間は関連手続きを含めて20〜45分ほどが目安です。

このページでは、窓口に持っていく必要なものを会社員・自営業・子育て世帯・外国籍の方・代理人といった対象者別に整理し、同時に済ませたい関連手続きの期限差、14日を過ぎてしまったときの対処、海外から帰国したときの転入、住民票を移さない場合のデメリットまでを、引越しの実務にそって順に解説します。マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナポータルから来庁日時を事前予約しておくと、繁忙期(3〜4月)でも窓口の待ち時間を抑えられます。

転入届の基本情報

転入届がどんな届出かを全体像で押さえておきましょう。転入届は、住民票を新しい住所に移すための中心的な手続きで、これを起点にマイナンバーカードの住所更新や、国民健康保険・国民年金・児童手当といった行政上の登録がつながっていきます。届出先を間違えると受理されず二度手間になるため、まずは下の基本情報を確認してください。

届出先 引越し先(新住所地)の市区町村の役所(市役所・区役所・町村役場)。旧住所地の役所ではありません
届出期限 引越し日(実際に住み始めた日)から14日以内(住民基本台帳法第22条)
届出人 本人、世帯主、または同一世帯の家族。それ以外の人が届け出るときは委任状が必要
届出にかかる費用 無料
受付時間 原則として平日の開庁時間内。休日・夜間窓口を設ける自治体もある

引越し全体の書類の流れは「旧居側で転出届を出す → 転出証明書を受け取る → 新居側で転入届を出す」の順に進みます。旧居側の手続きは転出届の出し方・必要なもので詳しく解説しているので、あわせて確認してください。

転入届が「新住所地の役所」への届出である点は、意外と間違えやすいところです。役所での住民票の異動は、旧住所地で「出る」手続き(転出届)と、新住所地で「入る」手続き(転入届)の2段構えになっています。旧住所地の役所に転入届を出そうとしても受理されませんし、逆に新住所地で転出届を出すこともできません。県外への引越しでは旧住所地の役所が遠くなるため、転出届は引越し前に済ませておくのが基本です。転出届はあらかじめ(引越しの14日前ごろから)提出できるので、荷造りと並行して早めに動いておくと、新居に移ってから転入届だけに集中できます。

起点となる「引越し日」は、契約日や荷物の搬入日ではなく、実際にその住所で暮らし始めた日を指します。たとえば鍵の受け渡しが月初でも、家具が揃って寝泊まりを始めたのが数日後であれば、住み始めた日を基準に14日を数えます。単身での引越しなど、住み始めた日があいまいになりやすい場合は、荷物を運び入れて生活を開始した日を目安に考えれば問題ありません。

転出届から転入届までの書類フロー図 旧住所地・引越し前 転出届を出す → 転出証明書を受領 マイナンバーカードで特例転出をした場合は証明書は不要 新住所地・住み始めて14日以内 転入届を提出(届出義務) 転出証明書またはマイナンバーカードと本人確認書類を持参 同じ窓口・同じ日に 関連手続きを同時に済ませる マイナカード継続利用・国保・年金・児童手当・印鑑登録
住民票を移すときの書類の流れ。転入届は「新住所地で・住み始めて14日以内」に出すのがポイントです。

窓口に持っていくもの(対象者別の早見表)

最低限、転出証明書と本人確認書類があれば転入届は受け付けてもらえます。ただし、関連手続き(マイナンバーカードの継続利用・国民健康保険の加入・印鑑登録など)を同じ日に済ませるなら、あわせて持参したほうが窓口訪問を1回で終えられます。立場によって必要なものが変わるため、下の早見表で自分に当てはまる行を確認してください。

対象者 本人確認・住民票関係 あわせて持参すると効率的なもの
共通(全員) 転出証明書(特例転出の場合は世帯員のマイナンバーカード)/届出人の本人確認書類 世帯員全員分のマイナンバーカードまたは通知カード/印鑑(不要な自治体もある)
会社員・公務員 上記の共通書類 勤務先の健康保険は住所変更が不要なことが多く、追加書類は少なめ。マイナ保険証利用中でもカードの継続利用手続きは必要
自営業・フリーランス・無職 上記の共通書類 国民健康保険証/年金手帳または基礎年金番号通知書(国民年金第1号被保険者)
子育て世帯 上記の共通書類(子ども分のマイナンバーカードも) 児童手当の認定請求に必要な書類/子ども医療費助成の申請書類/保護者名義の口座情報
外国籍の方 在留カード(世帯員全員分)/転出証明書/本人確認書類 世帯を証明する書類(続柄の確認が必要な場合)。世帯主との関係を示す書類は自治体で確認
代理人(同一世帯外) 届出人が署名した委任状/代理人自身の本人確認書類 届出人の転出証明書(原本)。委任状の様式は自治体の公式サイトから取得

印鑑については、押印を求める書類が減っているため不要とする自治体が増えていますが、印鑑登録を同時に行う場合は登録したい印鑑そのものが必要です。事前に役所の公式サイトで「転入届に印鑑が必要か」を確認しておくと、二度手間を防げます。本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカードのように顔写真付きのものが1点あればスムーズですが、写真がない書類(健康保険証など)しかない場合は2点必要になることがあります。手元の書類が不安なときは、複数持って行くと安心です。

特例転出(マイナンバーカードで転出届)を利用した方へ

旧住所地でマイナンバーカードを使ってオンラインの転出届を提出済みの場合、転出証明書の持参は不要です。これは住民基本台帳法第24条の2の「転入届の特例」にもとづく仕組みで、転入届の際にマイナンバーカードを持参し、住民基本台帳用の暗証番号(数字4桁)を入力すれば手続きを進められます。事前に新住所地の役所への来庁予定をマイナポータルで連絡しておくことが条件のため、窓口では「特例転出で来ました」と伝えるとスムーズです。世帯全員が引越す場合は、世帯員全員分のマイナンバーカードと、それぞれの暗証番号を用意しておくと、その場で全員分の手続きを終えられます。暗証番号を一定回数間違えるとロックがかかり、窓口での再設定が必要になるため、忘れている方は事前に控えを確認しておくと安心です。

マイナポータルでオンライン来庁予約(待ち時間の短縮)

転入届そのものは紙の書類を窓口に出す手続きですが、マイナポータルの「引越し手続き(転入・転居)」メニューから、来庁日時を事前に予約できる自治体が増えています。予約と転入届の事前入力を済ませておくと、窓口での記入や待ち時間を減らせます。

できること 新住所地の役所窓口の来庁日時を事前予約+転入届の事前入力
必要なもの マイナンバーカード、署名用電子証明書の暗証番号、対応スマートフォンまたはICカードリーダー
対応自治体の確認 マイナポータルの引越し手続きメニュー内で新住所地の自治体名を検索すると、対応状況が表示される
窓口での所要時間の目安 予約・事前入力なしで20〜45分。予約と入力を済ませておくと窓口での手続きが短縮されることが多い(自治体・関連手続きの数による)
注意点 来庁予約のキャンセル・変更はマイナポータルから可能。予約はあくまで来庁日時の確保で、届出そのものは窓口での本人確認をもって完了する

繁忙期(3〜4月)はマイナポータル経由の予約枠も早く埋まりがちなので、新居の契約が決まった段階で予約を確保しておくと安心です。対応状況の詳細はデジタル庁のマイナポータル特設ページ(myna.go.jp)で確認できます。マイナンバーカードの券面(裏面)の住所更新そのものの手順はマイナンバーカードの住所変更で詳しく説明しています。

混雑を避けやすい時間帯・時期の目安

窓口の混み具合には、時間帯・曜日・時期の傾向があります。予約制度を使わない場合でも、以下の傾向を頭に入れておくと待ち時間を減らせます。

タイミング 混雑の傾向
時間帯 開庁直後と昼休み明け(13時前後)は混みやすい。比較的空きやすいのは午前の中ほど(10〜11時台)と、閉庁1〜2時間前
曜日 週明けの月曜と、連休明けの初日は問い合わせ・来庁が集中しやすい。中日の平日が比較的落ち着いている
時期 3〜4月の引越しシーズンは全国的に混雑。この時期は臨時窓口が増設される一方、通常の何倍もの待ち時間になることがある
自治体の規模 政令市・中核市など人口の多い自治体ほど繁忙期の待ち時間が長くなりやすい。予約制度の活用効果も大きい

繁忙期にどうしても平日昼間に動けない場合は、休日窓口や夜間延長窓口を設けている自治体があるかを、事前に役所の公式サイトで確認してください。ただし休日窓口では取り扱える手続きが限られることがあるため、転入届と関連手続きを一度に済ませたい場合は、対応範囲もあわせて調べておくと安心です。

転入届の手続きの流れ

窓口での流れは次のとおり進みます。関連手続きを同じ日にまとめると、窓口の移動を最小限にできます。

  1. 新住所地の市区町村の役所へ行く(住み始めてから14日以内)
  2. 住民課・市民課の窓口で転入届の用紙を受け取り、記入する(旧住所・新住所・届出人の氏名など)
  3. 転出証明書(または特例転出の場合はマイナンバーカード)と本人確認書類を提示して提出する
  4. マイナンバーカードの継続利用手続き(住所の更新)を同じ窓口で行う
  5. 国民健康保険・国民年金・印鑑登録・児童手当など、必要な関連手続きを済ませる

所要時間は、転入届だけなら10〜20分ほど、関連手続きを含めると20〜45分ほどが一つの目安です。ただし繁忙期や大きな自治体では、窓口に呼ばれるまでの待ち時間がこれに上乗せされます。窓口では番号札を取って順番を待つ方式が一般的なので、記入台で用紙を書きながら待つと時間を有効に使えます。関連手続きが複数ある場合は、住民課で転入届を済ませたあと、保険年金の窓口や子育て支援の窓口を回る流れになることが多く、庁舎内の移動も含めて余裕をもって時間を確保しておくと安心です。

窓口・郵送・オンラインでできる範囲

転出届は郵送やマイナポータルからのオンライン提出に対応していますが、転入届は原則として本人または家族が窓口に出向く必要があります。新しい住所で住民登録をする性質上、本人確認や書類の突き合わせを窓口で行うためです。方法ごとにできる範囲を整理すると次のようになります。

方法 転入届の可否 補足
窓口で提出 できる(原則この方法) 本人・世帯主・同一世帯の家族が提出。代理人は委任状が必要
郵送で提出 原則できない 転出届は郵送に対応するが、転入届は窓口での本人確認が必要なため郵送不可が一般的
マイナポータル(オンライン) 来庁予約・事前入力まで 届出の完結ではなく、来庁日時の予約と転入届の事前入力ができる。最終的に窓口での手続きが必要

「引越しはオンラインで完結する」と誤解して窓口の予定を空けないでいると、期限間際に慌てることになります。マイナポータルの引越しワンストップサービスでできるのは、旧住所地での転出届の提出と、新住所地への来庁予約・転入届の事前入力までです。新住所地での転入届は、住所を実際に登録し本人確認を行う必要から、窓口での手続きが残ります。オンラインを使う最大のメリットは、旧住所地に足を運ばずに転出届を済ませられることと、窓口での記入・待ち時間を減らせることだと考えておくと、段取りを誤りません。

転居届(同じ市区町村内の引越し)や転出届では郵送・オンラインの選択肢が広がりますが、市区町村をまたぐ転入届は窓口が基本と覚えておくと迷いません。どうしても本人が窓口に行けない事情がある場合は、同一世帯の家族に依頼するか、委任状を用意して代理人にお願いする方法を検討してください。

転入届と同時に行う関連手続き(期限・対象者・持ち物)

転入届の提出時に、次の手続きをまとめて済ませると窓口への再訪問が不要になります。手続きごとに期限や対象者、持ち物が異なるため、まず一覧で全体を把握してから、当てはまるものを個別に確認してください。

手続き 期限 対象者 主な持ち物 注意点
マイナンバーカードの継続利用 転入届から90日以内 カード保有者全員 マイナンバーカード、暗証番号(数字4桁) 90日を過ぎるとカードが失効し再発行が必要
国民健康保険の加入 転入日から14日以内 社会保険未加入の方 本人確認書類、転出証明書 加入が遅れると医療費を一時全額負担する期間が生じうる
国民年金の住所変更 速やかに 国民年金第1号被保険者 年金手帳または基礎年金番号通知書 マイナンバーと基礎年金番号が結び付いていれば省略できる場合がある
児童手当の認定請求 転入日の翌日から15日以内が目安 中学生以下などの子がいる世帯 請求者名義の口座情報、健康保険証など 手続きが遅れると支給が始まらない月が発生することがある
印鑑登録 実印が必要になる前 新居で実印を使う方 登録する印鑑、本人確認書類 旧居の印鑑登録は転出で自動的に廃止されるため新規登録が必要

この中で特に注意したいのが、期限が短いものと、遅れると金銭的な不利益が出るものです。マイナンバーカードの継続利用は転入届から90日以内が期限で、これを過ぎるとカードが失効し、再発行に手数料と時間がかかります。児童手当は「引越し(転入)日の翌日から15日以内」に認定請求をすれば、原則として引越し月の翌月分から受け取れますが、この期間を過ぎると手続きした月の翌月分からの支給になり、本来もらえた月分が受け取れなくなることがあります(いわゆる15日特例)。子育て世帯は、転入届と同じ日に児童手当の請求まで済ませてしまうのが確実です。

各手続きの細かい要件は、それぞれの解説ページにまとめています。国民健康保険・国民年金の住所変更は健康保険・年金の住所変更、印鑑登録は印鑑登録の手続き、運転免許証の住所変更は運転免許証の住所変更をあわせて確認してください。運転免許証の住所変更は役所ではなく警察署・運転免許センターで行うため、転入届と同じ日にはできない点に注意してください。役所での手続きを終えたら、住民票の写しや新しい本人確認書類が手に入るので、それを持って別日に免許の住所変更へ向かう流れが現実的です。

海外から帰国したときの転入届

海外へ転出届を出して住民票を除票していた方が帰国し、おおむね1年以上にわたって国内に住む場合は、住み始めた日から14日以内に転入届が必要です。海外からの転入では、国内での引越しと違って転出証明書が存在しないため、帰国日や身分を確認する書類を別に用意します。

必要なもの 役割・補足
パスポート(異動者全員分) 帰国日を確認するために必要。自動化ゲートを通って帰国スタンプがない場合は、帰国日がわかる航空券の半券などを求められることがある
戸籍謄本(全部事項証明書) 日本人の異動者全員が記載されているもの。本籍地が転入先の自治体にある場合は不要なことが多い
戸籍の附票(写し) 住所の履歴を確認するために求められることがある。本籍地の市区町村で取得する
本人確認書類 届出人の運転免許証・パスポートなど。外国籍の方は在留カード

海外からの転入で気を付けたいのは、書類の入手に時間がかかる点です。戸籍謄本や戸籍の附票は本籍地の市区町村で取得しますが、本籍地が遠方にある場合は郵送での取り寄せに数日から1週間ほどかかります。帰国後14日以内という期限を考えると、帰国前に本籍地から取り寄せておくか、帰国直後に手配するのが安全です。マイナンバーカードを海外転出時に返納・失効させていた場合は、転入後にあらためて交付申請が必要になることもあります。

短期の一時帰国では転入届が不要な場合もあり、必要書類の細部は自治体によって異なります。帰国前後に転入先の市区町村の公式サイトで最新の案内を確認するか、窓口に問い合わせて用意してください。海外赴任・海外転出の際の手続きは転勤・単身赴任の引越し手続きもあわせて参考にしてください。

住民票を移さなくてよいケースと、移さない場合のデメリット

引越しをしたら住民票を移すのが原則で、住民基本台帳法第22条は転入届の届出を義務としています。ただし、生活の本拠(実際の暮らしの中心)が変わらないと認められる場合には、住民票を移さなくてよいこともあります。

たとえば単身赴任や進学で、平日は赴任先・下宿に住んでいても定期的に自宅へ戻り、生活の本拠が元の住所のままと言える場合が該当します。逆に、生活の本拠が新しい住所に移っているのに住民票をそのままにしておくと、届出義務を怠ったことになり、5万円以下の過料の対象になり得ます。判断に迷うときは、実際の暮らしの実態がどちらにあるかで考えるのが基本です。

住民票を新住所に移さないと、日常のさまざまな場面で不便が生じます。旧住所のままにしたときに起こりやすい支障を整理します。

場面 住民票を移さないと起きること
選挙 選挙人名簿が旧住所地に置かれ、投票のために旧住所地へ行く必要が生じる
運転免許の更新 住所地を管轄する場所での更新となり、新住所の近くで更新できないことがある
公的証明書の取得 住民票の写しや印鑑証明などを、新住所の近くの役所で取得できない
本人確認書類の住所 運転免許証などの住所が実際の住まいと食い違い、契約や本人確認で不都合が出る
行政サービス・郵便 新住所の自治体の行政サービスや、本人限定の郵便物を受け取れない場合がある

加えて、勤務先での通勤手当や住宅手当の申請、子どもの就学(学区は住民票のある住所で決まります)、金融機関やクレジットカードの住所確認など、住民票の住所を前提に進む手続きは少なくありません。単身赴任のように生活の本拠が動かないケースでも、実務上の不便を避けるために住民票を移す人もいます。どちらが正しいかは一律には決まらず、暮らしの実態と、住民票を移すことで生じる利便・不便を比べて判断することになります。判断に迷うときは、転入先または現住所の役所の住民担当窓口に、自分の状況を具体的に伝えて相談するのが確実です。

14日を過ぎてしまったらどうする

届出期限の14日を過ぎても、転入届の受理自体は問題なく行われます。住民基本台帳法第52条は「正当な理由がなく届出をしなかった者」に5万円以下の過料を定めています。過料は行政上の秩序罰で、刑事罰とは性質が異なり、前科がつくものではありません。数日から数週間程度の遅れであれば、実務上は過料に至らないのが一般的です。とはいえ、届出を怠ってよいわけではなく、マイナンバーカードの継続利用手続きは転入届と連動するため、長期間放置するとカード自体が失効するリスクがあります。

遅れてしまったときにやること
  • 気付いた時点で、できるだけ早く新住所地の役所窓口へ。理由を聞かれたら正直に答える
  • 入院・災害・海外滞在などやむを得ない事情があれば、その経緯を窓口で説明する(正当な理由の判断材料になる)
  • マイナンバーカードの継続利用手続きは転入届から90日以内が期限。これも過ぎるとカードが失効し、再発行手数料が発生する

過料に至らないことが多いとはいえ、届出を先延ばしにするほど不都合は積み重なります。住民票が旧住所のままだと、新住所での住民票の写しや印鑑証明が取れず、これらを求められる契約や申請が止まってしまいます。国民健康保険の加入が遅れれば、その間の医療費をいったん全額負担する期間が生じることもあります。児童手当のように、届出のタイミングで受け取れる金額が変わる制度もあります。つまり、14日という期限は「守らないと罰せられる」という側面だけでなく、「早く済ませるほど自分の生活が安定する」という実利の面が大きいのです。引越し後の慌ただしさが一段落したら、優先して片付けておきたい手続きだといえます。

転入届でつまずきやすいポイント

転入届そのものはシンプルな手続きですが、県外への引越しでは旧住所地に戻りにくいぶん、書類の不備が大きな手戻りにつながります。実際に窓口でよくある引っかかりどころを、あらかじめ知っておきましょう。

つまずきやすい点 対処のしかた
転出届を出し忘れていた 旧住所地で転出届を済ませないと転出証明書が出ず、転入届に進めない。遠方なら郵送やマイナポータルで転出届に対応できるか確認する
転出証明書を家に置いてきた 再訪問が必要になる。特例転出を使った方はカードで代替できるが、紙の転出証明書で手続きする方は当日必ず持参する
世帯全員分の書類が揃っていない 世帯全員の異動を一度に届け出るには、全員分のマイナンバーカード(または通知カード)が必要。忘れると一部だけ後日手続きになる
関連手続きの持ち物が足りない 転入届は受理されても、国保・年金・児童手当などが後日回しになる。本文の関連手続きの比較表で持ち物を事前にそろえる
届出人の資格が足りない 同一世帯でない人が届け出るには委任状が必要。友人や勤務先の担当者が代理で行くケースでは特に注意する

こうした手戻りは、事前に「誰が・いつ・何を持って行くか」を決めておくだけで、ほとんど防げます。引越し当日は荷解きや各種の立会いで慌ただしくなりがちなので、役所への来庁は無理に当日に詰め込まず、住み始めてから数日のうちで、書類が確実にそろう日を選ぶのがおすすめです。14日という期限には十分な余裕があるので、焦って不備のまま出向くより、一度で終わる段取りを優先しましょう。

転入届と転居届の使い分け

引越しの種類(市区町村をまたぐか、同じ市区町村内か)で、提出する届出が変わります。混同して旧住所側の役所に転入届を出すと受理されないため、引越し前に新住所がどちらに当てはまるか確認しておきましょう。

届出 対象になる引越し 届出先 期限
転入届 別の市区町村から引越してきた場合(例: 横浜市→仙台市) 新住所地の役所 引越し日から14日以内
転居届 同じ市区町村内での引越し(例: 仙台市青葉区→仙台市太白区) 住所地の役所(1か所のみ) 引越し日から14日以内

引越しでやるべき手続きを時系列で確認したい場合は引越し手続きチェックリスト、役所手続き全体の全体像は引越しの手続き一覧で整理しています。

役所での住民票の手続きと並行して忘れがちなのが、新居の電気・ガス・水道・インターネットの開通です。転入届のように「住み始めてから」ではなく、電気やガスは引越し日から使えるように事前の申込みが必要で、開始日に合わせた手配が欠かせません。窓口ごとに別々に連絡するのは手間がかかるため、まとめて相談したい方は下のフォーム・電話をご利用ください。新居の電気・ガスの開通手続きの取次と、水道・インターネットの手続きのご案内を一度で受け付けています。

引越し時の電気・ガスの開通受付/水道・ネットのご案内

新居の電気・ガスの開通手続きの取次と、水道・インターネットの手続きのご案内をまとめてご相談いただけます。担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。

本フォームの対象範囲は、新居の電気・ガスの開通取次と、水道・インターネットの開始手続きのご案内です。旧居の停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。

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よくある質問

転入届は本人以外でも出せますか?

同一世帯の家族であれば届出が可能です。同一世帯でない方が届け出る場合は、届出人(本人または世帯主)が署名した委任状と、代理人自身の本人確認書類が必要です。委任状の様式は自治体ごとに異なるため、役所の公式サイトから最新のものをダウンロードして使ってください。

転入届を出す前に新居に住み始めてもよいですか?

転入届は実際に住み始めてから届け出るものなので、新居に住み始めてから提出する流れで問題ありません。引越し前に前もって転入届を提出することはできません。届出義務が生じるのは「実際に住み始めた日」からで、その日を起点に14日以内が期限になります。

転出証明書を紛失した場合はどうすればよいですか?

旧住所地の市区町村に連絡し、転出証明書の再発行を依頼してください。多くの自治体で郵送による再発行にも対応しています。マイナンバーカードで転出届(特例転出)を済ませた方は、そもそも転出証明書が発行されないため、紛失の心配はありません。カードを持参して手続きすれば大丈夫です。

世帯主を変更したい場合はどうすればよいですか?

転入届の提出時に、世帯主の変更をあわせて申し出てください。同じタイミングで世帯主変更届を出すことで、一度の窓口訪問で手続きが完了します。転入を機に世帯を分ける(世帯分離する)場合も、窓口でその旨を伝えれば同時に対応してもらえます。

転入届と一緒に済ませておくと効率的な手続きは何ですか?

マイナンバーカードの継続利用手続き、国民健康保険の加入、国民年金の住所変更、印鑑登録、児童手当の認定請求は同じ役所窓口でまとめて手続きできます。関係する書類を一度に持参すれば、窓口訪問は1回で済みます。手続きごとに期限や持ち物が違うので、本文の比較表で確認してから出向くと取りこぼしを防げます。

土日や夜間でも転入届を出せますか?

通常の窓口は平日のみですが、市区町村によっては休日窓口(土曜の午前中など)や夜間延長窓口を設けています。引越し繁忙期(3〜4月)は臨時窓口を増設する自治体も多いため、事前に役所の公式サイトで開設日を確認してください。マイナポータルでの来庁予約も併用すると待ち時間を短縮できます。

海外から帰国したときも転入届は必要ですか?

海外へ転出届を出して住民票を除票していた方が帰国し、おおむね1年以上にわたって国内に住む場合は、住み始めた日から14日以内に転入届が必要です。海外からの転入では転出証明書がないため、帰国日が確認できるパスポートや戸籍関係の書類を用意します。短期の一時帰国では転入届が不要な場合もあるので、詳しくはお住まいの自治体でご確認ください。

関連ガイド

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本ガイドの根拠と最終確認

本ガイドは以下の一次情報を基に編集しています。各URLは記載の日付時点で生存確認済です。届出期限・過料の金額・必要書類は法改正や自治体ごとに異なる場合があるため、申請前に最新情報をご確認ください。

  • e-Gov法令検索「住民基本台帳法」(昭和42年法律第81号)(2026-07-03確認)— 第22条 転入届(14日以内の届出義務)、第24条の2 転入届の特例(マイナンバーカードによる転出の場合の転出証明書の添付省略)、第52条 過料5万円以下の根拠条文
  • 総務省「自治行政」(2026-07-03確認)— 住民基本台帳事務処理要領
  • デジタル庁(2026-07-03確認)— マイナポータルによるオンライン引越し手続き
  • 各自治体の転入届・海外からの転入の案内ページ(市区町村ページから個別確認)

本ページの情報は一般的な手続き内容をまとめたものです。自治体によって必要書類や手続き方法が異なる場合があります。お住まいの市区町村の役所窓口・開庁時間・マイナポータル対応状況は引越し総合ナビのトップから都道府県・市区町村を選んでご確認ください。