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引越しの健康保険・年金の住所変更

健康保険と年金の住所変更は、病院での受診・年金の支給・年末調整や確定申告の控除に直結する手続きです。2024年12月に健康保険証はマイナ保険証を基本とする仕組みへ移行し、引越しのときの保険証の扱いも変わりました。このガイドでは、現行のマイナ保険証・資格確認書の制度を踏まえて、国民健康保険・社会保険・後期高齢者医療・国民年金・厚生年金・iDeCoの住所変更を、加入者の種別ごとに期限と必要書類まで整理します。

引越しの保険・年金手続きで押さえる5原則
  • 健康保険証は2024年12月にマイナ保険証が基本に。引越しで保険者が変わると前の保険証は使えなくなる
  • マイナ保険証がなければ、新しい保険者から「資格確認書」が申請不要・無償で届く
  • 国民健康保険と国民年金は、新住所の役所で転入届と同時に手続き(異動から14日以内)
  • 会社員の社会保険・厚生年金は勤務先へ連絡すれば会社が手続きする
  • 年金はマイナンバー登録済みなら住所変更が原則不要。ただし受取口座の変更は別の届出が必要

加入している保険・年金と手続き先の早見表

まず自分と家族がどの保険・年金に入っているかを確認します。手続き先と期限、必要書類の要点を種別ごとにまとめました。各行の詳しい手順は、この下のセクションで解説します。

加入種別 手続き先 期限 要点
国民健康保険 新住所の市区町村役所(国保担当) 転入後14日以内 市区町村またぎは資格喪失+新規加入。持ち物はマイナンバーカード等と本人確認書類
社会保険(協会けんぽ・組合健保) 勤務先の人事・総務 速やかに 会社が日本年金機構へ届出。本人の窓口手続きは原則不要
後期高齢者医療(75歳以上) 新住所の市区町村役所 転入後14日以内 都道府県(広域連合)が変わると資格確認書が新しく交付される
国民年金(第1号) 役所 / ねんきんネット / 年金事務所 速やかに マイナンバー登録済みなら転入届で自動反映され届出不要
厚生年金(第2号)・第3号被保険者 勤務先経由 速やかに 会社員本人と、その扶養に入る配偶者は勤務先が手続き
iDeCo・確定拠出年金 運営管理機関 / 勤務先 速やかに 個人型はマイページ、企業型は勤務先経由で変更

マイナ保険証への移行と、引越しのときの保険証の扱い

2024年12月2日以降、従来の紙・カード型の健康保険証は新しく発行されなくなり、マイナンバーカードを保険証として使う「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移行しました。すでに手元にある保険証には最長1年(2025年12月1日まで)の経過措置がありますが、有効期限がそれより先に来る場合や、引越し・転職で加入する保険者が変わった場合は、その時点で前の保険証は使えなくなります(政府広報オンライン・厚生労働省、2026-07-07確認)。

引越しで保険者が変わるとき、保険証の扱いはマイナ保険証を持っているかどうかで分かれます。マイナ保険証があれば、医療機関の窓口でカードを読み取るオンライン資格確認によって新しい資格が確認されるため、カードそのものを作り直す必要はありません。マイナ保険証を持っていない人には、新しい保険者から「資格確認書」が申請不要・無償で交付され、これを窓口に出せば従来どおり保険診療を受けられます。

引越しで保険者が変わったとき、何を使う? マイナ保険証を持っている? はい いいえ そのまま利用可 オンライン資格確認で対応 資格確認書が届く 新しい保険者が無償・申請不要で交付 どちらの場合も、新住所での加入・資格取得の手続きは必要 国保は役所で転入届と同時に/社保は勤務先経由で
マイナ保険証があればカードの作り直しは不要、なければ新しい保険者から資格確認書が届きます。ただし「保険証を用意する」話と「新住所で保険に加入する(資格を取得する)」手続きは別で、後者はどちらの場合も必要です。

後期高齢者医療制度(75歳以上)や国民健康保険の加入者も同じ枠組みで、都道府県(広域連合)や市区町村をまたぐと、新しい保険者から資格確認書が交付されます。いずれの場合も、保険証や資格確認書は「資格があること」を示すもので、引越し後に新住所で加入手続きをして資格を移すこと自体は別に必要です。次のセクションで、その手続きを保険の種類ごとに見ていきます。

国民健康保険の住所変更

自営業・フリーランス・退職者・無職の人などが加入する国民健康保険は、市区町村が保険者です。引越し先が同じ市区町村か、別の市区町村かで手続きが変わります。

別の市区町村へ引越す場合

保険者が変わるため、旧住所での脱退と新住所での加入の両方が必要です。引越し前後の役所手続き(転出届・転入届)と同じ窓口でまとめて済ませられます。

  1. 旧住所の役所で、転出届と同時に国民健康保険の資格喪失(脱退)手続きをする(転出予定日の前後14日以内)
  2. 新住所の役所で、転入届と同時に国民健康保険の加入(資格取得)手続きをする(転入後14日以内)。加入手続きは郵送では受け付けられず、窓口対応が基本です
  3. マイナ保険証を持っている人はそのまま利用でき、持っていない人には新しい市区町村から資格確認書が交付される

持ち物は、マイナンバーカードまたは現在の資格確認書、運転免許証などの本人確認書類、世帯主と加入者のマイナンバーが分かるものです。市区町村またぎのときは、転出届の際に受け取る転出証明書(マイナンバーカードで転入手続きをする場合は不要なことがあります)も持参します。口座振替を設定する場合は通帳とキャッシュカードも用意しておくとスムーズです。

同じ市区町村内で引越す場合

保険者は変わらないため、役所で住所欄を変更する届出だけで、資格はそのまま継続します。マイナ保険証を使っている場合は、券面の住所と関係なくオンラインで資格が確認されるため、特別な再発行は不要です。

保険料は日割りではなく月割り

国民健康保険料は日割りではなく月単位で計算します。引越した月の保険料は旧住所の市区町村へ、翌月分から新住所の市区町村へ納めるのが基本で、二重に請求されることは原則ありません。手続きの前後で納付書が行き違い、結果的に二重に払ってしまった場合でも、あとから申請すれば還付されます(時効は原則2年)。転居後に旧住所の市区町村から精算の通知が届くこともあるため、納付書は保管しておきましょう。

旧住所の保険証で受診してしまったときの払い戻し

引越しで保険者が変わったあと、まだ手続きが済んでいない状態で前の保険証や資格確認書を使って受診すると、窓口でいったん医療費を全額(10割)自己負担するよう求められることがあります。この場合も保険が使えなくなるわけではなく、あとから払い戻し(療養費)を受けられます。

  1. 受診した医療機関で領収書(診療報酬明細が分かるもの)を受け取っておく
  2. 新しく加入した保険者(市区町村の国保担当または勤務先の健保)へ「療養費支給申請書」を提出する
  3. 領収書・本人確認書類・振込先口座を添えて申請すると、自己負担分(通常は7割)が後日振り込まれる

申請できる期間(時効)は、原則として支払った日の翌日から2年です。受診の予定があるときは、先に資格の手続きを済ませてから受診すると、この立て替えと払い戻しの手間を避けられます。

社会保険(会社員)の住所変更

協会けんぽや組合健保などの社会保険に加入している会社員は、勤務先の人事・総務に住所変更を伝えれば、会社が「健康保険・厚生年金保険 被保険者住所変更届」を日本年金機構に提出します。本人が役所や年金事務所へ出向く必要は原則ありません。引越しが決まったら、遅くとも引越し後1週間以内には会社へ連絡しましょう。扶養している家族がいる場合は、家族の住所変更も同時に届け出ます。マイナ保険証を利用していれば、住所が変わっても保険証を作り直す必要はありません。

国民年金・厚生年金の住所変更

年金の住所変更は、日本年金機構にマイナンバーが登録されているかどうかで手続きが大きく変わります。多くの人はマイナンバーが登録済みで、その場合は届出そのものが不要です。

マイナンバーが登録されている場合

日本年金機構に基礎年金番号とマイナンバーがひも付いていれば、市区町村へ転入届を出すと住所変更の情報が自動で連携され、年金の登録住所も更新されます。別途「住所変更届」を出す必要はありません。会社員(第2号被保険者)とその扶養に入っている配偶者(第3号被保険者)も、勤務先を通じて手続きされるため、本人の追加手続きは基本的に不要です。

マイナンバーが未登録・自分で届け出る場合

海外居住期間があるなどでマイナンバーが登録されていない場合は、次の3つの経路のいずれかで「被保険者住所変更届」を提出します。日程や状況に合わせて選べます。

経路 向いている人 必要なもの
ねんきんネット(オンライン) 窓口へ行く時間がない人 ねんきんネットのユーザID(またはマイナポータル連携)。書類の郵送不要
年金事務所の窓口 その場で相談しながら進めたい人 基礎年金番号通知書(または年金手帳)、本人確認書類
郵送 近くに年金事務所がない人 「被保険者住所変更届」に基礎年金番号を記入し、年金事務所へ郵送

年金を受給している人(65歳以上)が引越すとき

年金を受け取っている人の引越しは、加入中の人とは別の注意点があります。放置すると支給が一時的に止まることがあるため、次の3点を確認します。

  • 住所変更: マイナンバーが登録されていれば「年金受給権者 住所変更届」は原則不要です。未登録の場合は年金事務所へ届け出ます。
  • 受取口座を変えるとき: 「年金受給権者 受取機関変更届」を別途提出します。住所変更とは別の手続きで、自動連携の対象外です。
  • 現況届: 毎年の生存確認のための現況届が旧住所に届くと、返送漏れで支給が止まることがあります。マイナンバー登録済みなら現況届は原則省略されますが、引越し後は登録住所が正しく反映されているかを確認しておくと安心です。

高齢の親の引越しを手伝う場合は、この住所変更・受取口座・現況届の3点と、後期高齢者医療(75歳以上)や介護保険の住所変更(介護保険証の返却・交付)もあわせて確認しておくと、通知の行き違いを防げます。

扶養家族の手続き

家族の分は、加入している制度によってまとめて手続きできるものと、個別に必要なものがあります。

  • 社会保険の被扶養者: 加入者本人の勤務先を通じて、家族の住所変更も同時に届け出られます。
  • 国民健康保険: 世帯単位のため、世帯主が手続きすれば同一世帯の家族分もまとめて変更されます。
  • 第3号被保険者(配偶者の扶養に入る年金): 会社員である配偶者の勤務先経由で手続きされます。
  • 子どもの医療費助成(乳幼児医療証): 助成は市区町村ごとの制度のため、新住所の役所で再申請が必要になることが多く、旧住所の証は使えなくなります。

iDeCo・確定拠出年金・民間保険の住所変更

公的な保険・年金とは別に、私的年金や民間の保険も住所変更が必要です。役所や勤務先では手続きされないため、加入している人は忘れずに手配します。

  • iDeCo(個人型確定拠出年金): 加入先の運営管理機関(証券会社・銀行)のマイページやコールセンターで変更します。
  • 企業型確定拠出年金: 勤務先の担当部署を通じて手続きします。
  • 生命保険・損害保険・共済: 各社のマイページやコールセンターで変更します。

これらを放置すると、運用報告書や更新・満期の案内、保険料控除証明書が旧住所に届かず、年末調整や確定申告の控除手続きに間に合わないことがあります。控除証明書が届く秋までには変更を済ませておくと安心です。

海外へ引越す場合

海外へ転出する場合は、国内の保険・年金の扱いが変わります。転出前に手続きの要否を確認しておきます。

  • 国民健康保険: 海外転出届を出すと資格を失います。帰国して転入届を出した際に、あらためて加入します。
  • 社会保険: 会社員が海外赴任する場合は勤務先を通じて手続きします。加入を続けられるかは勤務形態によります。
  • 国民年金: 海外居住者は任意加入で保険料の納付を続けることも、加入しないことも選べます。将来の年金額に影響するため、事前に年金事務所で確認します。
  • 厚生年金: 会社の海外赴任の手続きに従います。相手国との社会保障協定によって扱いが変わることがあります。

住所変更を忘れるとどうなるか

  • 保険者が変わったのに手続きをしていないと、受診時に医療費を全額自己負担し、あとから払い戻しの手間がかかる
  • 年金の現況届や通知が旧住所に届かず、返送漏れで支給が一時停止する(特に受給中の高齢者)
  • iDeCo・確定拠出年金の運用報告書や、生命保険料控除証明書が届かず、控除手続きに間に合わない
  • 子どもの医療費助成の更新案内が届かず、有効期限切れに気付かない
  • 保険料の納付書が届かず、未納のまま督促や延滞金につながる

役所での手続きと新居のライフライン開通をまとめて

国民健康保険と国民年金は、新住所の市区町村役所で転入届と同時に手続きできます。役所は基本的に平日日中の受付のため、引越し当日の午前に役所を回り、その足で保険・年金・マイナンバーカードの住所変更、子どもの医療費助成の申請までまとめて済ませると効率的です。届出そのものの手順は転入届の出し方転出届の出し方に、マイナンバーカード自体の住所変更はマイナンバーカードの住所変更に、必要な持ち物の全体像は引越し手続きチェックリストにまとめています。

役所回りと同じタイミングで、新居の電気・ガスの開通も済ませておくと、引越し当日から不自由なく暮らし始められます。引越しプロでは、新居の電気・ガスの開通手配のご相談を電話で受け付けています(水道・インターネットの手続きはご案内のみ)。旧居の電気・ガスの停止は、契約中の各事業者へ引越し前に直接ご連絡ください。

よくある質問

引越し後も今の健康保険証はそのまま使える?

従来の紙・カード型の健康保険証は2024年12月2日で新規発行が終了し、原則マイナ保険証(保険証利用登録をしたマイナンバーカード)に移行しました。発行済みの保険証には最長1年の経過措置がありますが、引越しで加入する保険者が変わると、その時点で前の保険者の保険証は使えなくなります。マイナ保険証があればオンライン資格確認で引き続き使え、持っていない場合は新しい保険者から「資格確認書」が申請不要・無償で交付されます(政府広報オンライン・厚生労働省、2026-07-07確認)。

国民健康保険の住所変更はいつ・どこで手続きする?

別の市区町村へ引越す場合は、旧住所の役所で転出届と同時に「資格喪失(脱退)」、新住所の役所で転入届と同時に「加入(資格取得)」を、いずれも異動から14日以内に行います。加入手続きは郵送不可で窓口対応が基本です。同じ市区町村内なら住所欄の変更だけで、資格は継続します。持ち物はマイナンバーカードまたは資格確認書と本人確認書類、市区町村またぎのときは転出証明書が必要です。

住所変更前に旧住所の保険証で病院に行ってしまったら?

保険者が変わったあとに前の保険証(または資格確認書)で受診すると、いったん医療費を全額(10割)自己負担する場合があります。その場合も、新しい保険者へ「療養費支給申請書」に領収書などを添えて請求すれば、自己負担分(通常7割)が後日払い戻されます。請求の時効は原則2年です。受診予定があるときは、先に資格の手続きを済ませておくと安心です。

国民年金・厚生年金の住所変更は必要?

日本年金機構にマイナンバーが登録されている人は、転入届を出すと住所変更が自動で反映されるため、原則として届出は不要です。登録がない場合は、ねんきんネット(オンライン)・年金事務所の窓口・郵送のいずれかで「被保険者住所変更届」を提出します。会社員(厚生年金・第2号被保険者)と配偶者の扶養に入っている人(第3号被保険者)は、勤務先を通じて手続きされます。

年金を受給中の親(65歳以上)が引越すとき、注意することは?

マイナンバーが登録されていれば住所変更届は原則不要ですが、受取口座を変える場合は「年金受給権者 受取機関変更届」が別途必要です。また、現況届(毎年の生存確認)や各種通知が旧住所に届くと、返送漏れで年金の支給が一時止まることがあります。マイナンバー登録済みなら現況届は原則省略されますが、転居後は日本年金機構に登録住所が正しく反映されているかを確認しておくと安心です。

扶養している家族の手続きはどうなる?

会社の社会保険の被扶養者は、加入者本人の勤務先を通じて住所変更されます。国民健康保険は世帯単位のため、世帯主が手続きすれば同一世帯の家族分もまとめて変更されます。配偶者の扶養に入っている第3号被保険者の年金は勤務先経由です。子どもの医療費助成(乳幼児医療証)は、新住所の市区町村での再申請が必要になることが多い点に注意してください。

iDeCoや民間の生命保険・損害保険の住所変更は?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は加入先の運営管理機関(証券会社・銀行)のマイページ等で、企業型確定拠出年金は勤務先を通じて変更します。生命保険・損害保険・共済は各社のマイページやコールセンターで住所変更します。放置すると運用報告書や更新・満期の案内、控除証明書が旧住所に届かず、年末調整・確定申告の控除手続きに支障が出ます。

新居の電気・ガスの開通受付

引越しの手続きに合わせて、新居の電気・ガスの開通手配についてご相談いただけます(水道・インターネットはご案内のみ)。担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。

本フォームの対象範囲は、新居の電気・ガスの開通取次と、水道・インターネットの開始手続きのご案内です。旧居の停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。

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※ 担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。
※ 個別の役所手続きは、各自治体窓口へ直接ご連絡ください。

本ガイドの根拠と最終確認

本ガイドは以下の一次情報をもとに編集し、記載の日付時点で内容を確認しています。健康保険証のマイナンバーカードへの移行や年金の取り扱いは制度変更で更新されるため、実際の手続きの前に、お住まいの市区町村・勤務先・日本年金機構など所管の窓口で最新の内容をご確認ください。