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電力会社比較|大手10社・新電力の実料金で選ぶ引越し時の電気契約

電力会社を比べるときに一番効くのは、口コミやイメージではなく、基本料金と従量単価という実際の数字です。このページでは、大手10社と主要な新電力の公式料金表から取得した実料金を並べ、世帯別の月額シミュレーションとエリア別の水準差まで示します。引越しは新住所で電気の契約を作り直す機会なので、これまでの会社をそのまま移すか、使用量とエリアに合う会社へ切り替えるかを、実額で判断できるようにしています。

結論から言えば、選び方は「単身で使用量が少ないなら基本料金の有無」「ファミリーで使用量が多いなら従量単価とセット割」「オール電化なら時間帯別単価」の3方向に整理できます。まだ会社を決めていない段階でも、本ページの実料金比較表と診断をたどれば、自分の条件で候補を2〜4社に絞れます。なお、電気の使用開始・停止の手続きそのものは引越し時の電気手続きガイドにまとめているので、あわせて確認してください。

掲載する料金はいずれも税込で、各社公式の料金表からverifiedAt=2026-07-03時点で取得した実測値です。表示していない基本料金・従量単価には、燃料費調整額(新電力では市場価格調整額・容量拠出金反映額などの場合があります)と、再生可能エネルギー発電促進賦課金(2026年度は4.18円/kWh)が別途加算されます。料金と割引は改定されるため、契約直前に各社公式サイトの約款と料金表をご確認ください。

電気料金の仕組みと比較で見る4つの軸

2016年4月の電気の小売全面自由化で、家庭でも電力会社を選べるようになりました。発電・小売・送配電は役割が分かれており、契約先を変えても地域の送配電網は同じです。停電対応や電線の保守は一般送配電事業者が担うため、契約先を変えただけで電気の品質が落ちることはありません。変わるのは料金の設計だけです。

毎月の電気代は、大きく4つの要素の足し算でできています。会社ごとに差が出るのは主に前半の2つで、後半の2つはどの会社でもほぼ共通です。まずこの内訳を押さえると、料金表のどこを見比べればよいかが分かります。

料金の要素 内容 会社による差
基本料金 契約アンペアに応じて毎月固定でかかる料金。関西・中国・四国・沖縄は基本料金なしの最低料金制 大きい。基本料金ありの従量電灯型と、基本料金0円の新電力で設計が分かれる
電力量料金(従量単価) 使った電力量1kWhごとの料金。大手は使うほど単価が上がる3段階制が主流 大きい。段階制か一律制か、単価水準そのものが会社ごとに違う
燃料費調整額 燃料価格の変動を毎月反映する調整。新電力では市場価格調整額や容量拠出金反映額の形をとることがある 中程度。上限の有無や、市場連動かどうかで変動幅が変わる
再エネ賦課金 再生可能エネルギーの普及費用。全国一律で2026年度は4.18円/kWh なし。どの会社でも同じ単価が使用量に応じて加算される

この内訳を踏まえると、料金比較で見るべき軸は次の4つに絞れます。第1に基本料金の有無と水準、第2に従量単価が段階制か一律制か、第3にガスや通信とのセット割の割引率と適用条件、第4に解約金や契約期間の縛りです。見た目の月額例が安くても、燃料費調整の上限がない、割引に終了条件がある、といった設計で想定と請求がずれることがあります。以下では、この4軸を実際の数値で埋めていきます。

大手電力10社の実料金比較表

まず地域の基準となる大手10社の従量電灯プランです。北海道から沖縄まで、各社公式の料金表から取得した基本料金と従量単価を並べています。基本料金は契約30A相当の月額(最低料金制の会社は最低料金)で、従量単価は第1段階/第2段階/第3段階の順に示しました。段階の境界は多くの会社で120kWhと300kWhですが、北海道電力は第2・第3段階の境界が280kWhと異なる点に注意してください。

会社 エリア 基本料金(30A相当) 従量単価(円/kWh・段階順) 最低月額
東京電力エナジーパートナー 関東 30A 935.25円 29.8 / 36.4 / 40.49円 328.08円
関西電力 関西 最低料金 522.58円(最初の15kWhまで) 20.21 / 25.61 / 28.59円
中部電力ミライズ 中部 30A 963.42円 21.2 / 25.67 / 28.62円 277.09円
北海道電力 北海道 30A 1,254円 35.69 / 41.98 / 45.7円 427.95円
東北電力 東北 30A 1,108.8円 29.62 / 36.37 / 40.32円 358.95円
北陸電力 北陸 30A 907.5円 30.86 / 34.75 / 36.46円 302.5円
中国電力 中国 最低料金 759.68円(15kWhまで) 32.75 / 39.43 / 41.55円
四国電力 四国 最低料金 666.89円(最初の11kWhまで) 30.65 / 37.27 / 40.78円
九州電力 九州 30A 948.72円 18.37 / 23.97 / 26.97円 335.34円
沖縄電力 沖縄 最低料金 643.05円(最初の10kWhまで) 40.2 / 45.74 / 47.72円

単価の水準は地域でかなり違います。九州電力は第1段階が18.37円、中部電力が21.2円、関西電力が20.21円と西日本で低めなのに対し、沖縄電力は40.2円、北海道電力は35.69円と高めです。これは燃料構成や送配電コストの差によるもので、同じ使用量でもエリアが変わると電気代が変わる主因になります。引越しでエリアをまたぐ場合、旧居の感覚のまま使用量を見積もると新居の請求と食い違うことがあるため、後述のエリア別の水準差もあわせて確認してください。

基本料金の有無も設計が分かれます。関西・中国・四国・沖縄の4社は基本料金がなく、最初の10〜15kWhまでを定額の最低料金でまかなう仕組みです。関東・中部・北海道・東北・北陸・九州はアンペア別の基本料金があり、契約アンペアを下げると基本料金も下がります。単身で使用量が少ない世帯は、契約アンペアを見直すだけで基本料金を抑えられる余地があります。

主要新電力の実料金比較表(東京電力エリア)

次に新電力です。エリアによって料金が変わるため、ここでは比較の基準をそろえる目的で東京電力エリア向けの料金を掲載します。基本料金の有無、従量単価が段階制か一律制か、セット割や解約金の扱いは会社ごとに大きく異なります。市場連動型のように固定の従量単価を持たないプランは、その旨を明記しました。

会社・プラン 基本料金 従量単価(円/kWh・段階順) セット割・解約金・調整の特徴
東京ガスの電気
基本プラン
30A 935.22円 29.7 / 35.69 / 39.5円
  • ガス・電気セット割(定率B)あり。新規申込で電気基本料金1ヶ月無料(終了する場合あり)
  • 燃料費調整の上限設定なし(ページに明記)
CDエナジーダイレクト
ベーシックでんき
30A 830.7円 29.9 / 35.59 / 36.5円
  • 燃料費調整額の上限設定なし(ページに明記)
Japan電力(ジャパン電力)
JFプラン(従量電灯B相当)
0円(基本料金なし) 一律 30円
TERASELでんき(伊藤忠エネクスグループ)
TERASEL東京B
300.31円(10Aあたり(月額)) 29 / 35.34 / 39.26円
楽天でんき(楽天エナジー)
プランS(アンペア契約・従量電灯B相当)
0円(基本料金なし) 一律 36.85円
  • 解約金: なし(「解約金は発生いたしません」と明記)。契約年数の縛りなし
  • 一律単価制+市場価格調整額(毎月変動)
Looopでんき
スマートタイムONE(電灯)
0円(基本料金なし) 市場連動(固定単価なし)
  • 解約金: 解約手数料0円・契約期間の縛りなし(ページに明記)
  • 市場連動型:電力量料金単価がJEPX(日本卸電力取引所)の価格に基づき30分ごとに変動。上限単価の設定あり

新電力の読み方のこつは、基本料金と従量単価をセットで見ることです。楽天でんきのプランSやLooopでんきのように基本料金0円をうたう会社は、使用量が少ない世帯で効果が出ます。一方で従量単価は、楽天でんきが一律36.85円、CDエナジーが29.9円から始まる3段階、と設計が違うため、使用量が増えると順位が入れ替わります。基本料金の安さだけで決めず、自分の月間使用量に単価をかけた金額で比べるのが確実です。

LooopでんきのスマートタイムONEは、卸電力取引所の価格に連動して電力量料金が30分ごとに変わる市場連動型です。上限単価の設定はありますが、夏や冬の価格高騰時は固定単価より高くなることが公式に明記されています。楽天でんきも燃料費調整額ではなく市場価格調整額を採用しているため、毎月の変動を許容できるかどうかが選択の分かれ目になります。料金を安定させたい世帯は、東京ガスの電気やCDエナジーのように固定の段階単価を持つプランのほうが見通しを立てやすいでしょう。

世帯別の月額シミュレーション

実料金を並べても、自分の請求がいくらになるかは使用量を当てはめないと分かりません。ここでは東京電力エリアを例に、単身・2人世帯・3〜4人世帯の3パターンで、基本料金と電力量料金を段階制で計算した月額の概算を示します。使用量は総務省の家計調査などで一般的に使われる目安に近い、単身150kWh・2人300kWh・3〜4人450kWhを置きました。

以下の金額は、各社公式の実単価から基本料金と電力量料金だけを算定した概算です。燃料費調整額(市場価格調整額を含む)と再エネ賦課金4.18円/kWhは各社共通で別途加算されるため、実際の請求額はこれより高くなります。契約アンペアや使用量が変わると順位も変わるので、最終判断は各社の公式シミュレーションで自分の使用量を入力して行ってください。

単身(月150kWh・契約30A)

会社・プラン 月額(概算) 東京電力との差
東京電力 従量電灯B 5,603円 基準
東京ガスの電気 基本プラン 5,570円 -33円/月(年-396円)
CDエナジー ベーシックでんき 5,486円 -117円/月(年-1,404円)
TERASELでんき TERASEL東京B 5,441円 -162円/月(年-1,944円)
楽天でんき プランS 5,528円 -75円/月(年-900円)

2人世帯(月300kWh・契約40A)

会社・プラン 月額(概算) 東京電力との差
東京電力 従量電灯B 11,375円 基準
東京ガスの電気 基本プラン 11,235円 -140円/月(年-1,680円)
CDエナジー ベーシックでんき 11,102円 -273円/月(年-3,276円)
TERASELでんき TERASEL東京B 11,042円 -333円/月(年-3,996円)
楽天でんき プランS 11,055円 -320円/月(年-3,840円)

3〜4人世帯(月450kWh・契約50A)

会社・プラン 月額(概算) 東京電力との差
東京電力 従量電灯B 17,760円 基準
東京ガスの電気 基本プラン 17,472円 -288円/月(年-3,456円)
CDエナジー ベーシックでんき 16,854円 -906円/月(年-10,872円)
TERASELでんき TERASEL東京B 17,232円 -528円/月(年-6,336円)
楽天でんき プランS 16,583円 -1,177円/月(年-14,124円)

差額を見ると、単身の月150kWhでは東京電力との差が最大でも月160円程度(最も差が小さい会社では月30円台)にとどまり、年間でも数千円の範囲です。使用量が少ない世帯では、料金差よりも申込のしやすさや解約金なし、アプリの使い勝手を優先しても損はありません。一方で3〜4人世帯の月450kWhになると、CDエナジーで月900円前後、年間で1万円を超える差が出てきます。使用量が多いほど従量単価の差が効くため、ファミリーは単価とセット割を軸に比べる価値があります。

ここで注意したいのが、一律単価制や市場連動型の扱いです。基本料金0円で一律単価の会社は表面上の金額が安く見えますが、燃料費調整額や容量拠出金反映額が別途かかるため、上の概算どおりにはなりません。特に市場連動型は月ごとに単価が動くため、年間を通した平均で見る必要があります。表の金額はあくまで基本料金と従量単価だけを比べた出発点として使ってください。

エリア別×世帯別の料金水準

引越しでエリアが変わると、同じ使用量でも電気代が変わります。ここでは大手10社の規制料金(従量電灯)を使い、単身・2人・3〜4人の月額を並べました。会社を切り替えなくても、エリアが違うだけでこれだけの差が出るという水準感をつかむための表です。金額は基本料金と電力量料金の概算で、燃料費調整額と再エネ賦課金は含みません。

エリア(大手電力) 単身 150kWh 2人 300kWh 3〜4人 450kWh
北海道電力 6,796円 13,586円 20,859円
東北電力 5,754円 11,579円 17,997円
東京電力 5,603円 11,375円 17,760円
中部電力 4,278円 8,449円 13,063円
北陸電力 5,653円 11,168円 16,940円
関西電力 3,413円 7,254円 11,543円
中国電力 5,381円 11,296円 17,528円
四国電力 5,126円 10,716円 16,833円
九州電力 3,872円 7,784円 12,146円
沖縄電力 6,437円 13,298円 20,456円

西日本は総じて低めです。関西電力は単身で3,413円、九州電力は3,872円と、全国でも安い水準にあります。中部電力も4,278円で続きます。反対に、北海道電力は6,796円、沖縄電力は6,437円と高めで、単身でも関西との差は月3,000円以上になります。3〜4人世帯になると、関西の11,543円に対し北海道は20,859円と、年間で10万円以上の開きが生まれます。

この水準差は、引越しの見積もりに直結します。関西から北海道へ引越すなら、同じ生活でも電気代は上がる前提で家計を組む必要があります。逆に北海道や沖縄から関西・九州へ移るなら、電気代が下がる余地があります。新電力への切り替えは、こうしたエリアの基準料金を出発点に、そこからどれだけ下げられるかで判断するのが現実的です。エリアによっては選べる新電力が限られる場合もあるため、新居のエリアで申し込める会社を確認してから絞り込んでください。

あなたに向く電力会社の診断

ここまでの実料金を踏まえて、条件別に向く会社の方向性を整理します。特定の1社を「一番お得」と断定できないのは、最適解が使用量・エリア・ライフスタイルで変わるからです。以下は、自分がどのタイプに近いかを判断するための目安として使ってください。

あなたの条件 重視すべき軸 向いている方向性
単身・使用量が少ない(月150kWh前後) 基本料金の有無、解約金なし、申込のしやすさ 基本料金0円の新電力か、契約アンペアを下げた大手。料金差は小さいので手続きの手軽さも重視
2人世帯・在宅がやや多い(月250〜350kWh) 基本料金と従量単価のバランス、ガスセット割 ガスとまとめられる会社。都市ガスエリアなら電気ガスセットで管理と割引の両取り
3〜4人ファミリー・使用量が多い(月400kWh以上) 従量単価(特に第3段階)、セット割、時間帯別 第3段階の単価が低い会社やファミリー向けプラン。使用量が多いほど単価差の効果が大きい
オール電化・太陽光あり 夜間単価、給湯機対応、時間帯別メニュー オール電化専用の時間帯別プラン。一般的な従量電灯型だけで比較しない
特定の経済圏を使っている ポイント還元率、ポイントの使い道 楽天・au・ドコモなど普段使う経済圏の会社。ただし還元より単価を優先して確認
料金の変動を管理できる 市場価格の動き、変動幅の許容度 市場連動型。安い時期の恩恵を取りに行けるが、高騰期のリスクを受け入れられる世帯向け

診断のうえで気をつけたいのが、ポイント還元型と市場連動型です。ポイント還元は、普段使わないポイントが貯まっても家計改善につながりにくく、カードや通信の利用状況で価値が変わります。同じ経済圏を家族で使っているなら還元を受けやすい一方、現金支払い中心の世帯なら単価の分かりやすいプランのほうが管理しやすくなります。市場連動型は、安い時期に恩恵を受けられる反面、夏や冬の高騰期に請求が跳ねる可能性があるため、月々の変動を許容できるかを先に決めてから検討してください。

オール電化や太陽光発電がある住宅は、一般的な従量電灯の比較だけでは足りません。夜間に給湯するエコキュート、昼間の在宅時間、蓄電池の有無で最適な時間帯別単価が変わります。賃貸でもIHや浴室乾燥、エアコン台数が多い住戸は使用量が増えやすいため、契約前に設備表と分電盤の契約容量を確認しておくと、実態に合ったプランを選べます。

セット割の仕組みと引越しでの活かし方

電気単体の単価が拮抗している場合、最後の決め手になりやすいのがセット割です。ガスや通信とまとめることで、電気料金や併せて契約するサービスの料金が割引かれる仕組みで、引越しでガスやインターネットも新しく契約するタイミングなら、電気と一緒に見直すと恩恵を取りやすくなります。データセットで確認できる範囲でも、東京ガスの電気はガスと電気のセット割(定率B)を用意しており、CDエナジーのように電気とガスを1社にまとめて管理できる会社もあります。

セット割には主に3つの型があります。ガスセットは都市ガスと電気をまとめる型で、都市ガスエリアなら管理と割引を同時に得られます。通信セットは携帯キャリアや光回線と組み合わせる型で、スマホ料金側が割引かれることが多く、電気の単価そのものより通信費で得をする設計です。ポイント連携は経済圏のポイントが貯まる型で、割引ではなく還元として返ってきます。引越しで複数のサービスを契約し直すなら、どの型が自分の生活に合うかを先に決めると、比較の軸がぶれません。

セット割の型 得をする仕組み 引越しで活かすときの注意
ガスセット 都市ガスと電気をまとめ、電気またはガスの料金が割引かれる 都市ガスエリアが前提。プロパンガス地域や、ガス自由化の対象外エリアでは組めないことがある
通信セット 携帯・光回線とまとめ、主に通信費側が割引かれる 使っているキャリアと合うかが条件。乗り換えると割引が消えるため、通信の継続予定とあわせて判断
ポイント連携 楽天・au・ドコモなどのポイントが電気料金に応じて貯まる 還元であって割引ではない。貯まったポイントを普段使うかで実質的な価値が変わる

セット割で気をつけたいのは、割引後の金額と、割引がなくなった場合の金額を両方確認することです。通信セットは、将来スマホを別のキャリアに乗り換えると電気側の割引条件も外れることがあります。ポイント連携は、還元率が高く見えても普段そのポイントを使わなければ家計改善につながりません。引越しを機にガス・通信・電気をまとめて見直すなら、3年後も同じ組み合わせを続けられそうかまで想像して選ぶと、後から割引が消えて割高になる事態を避けられます。

引越しを機に電気代を下げる具体策

会社選びと並行して、契約条件そのものを見直すと電気代はさらに下げられます。引越しは契約アンペアもプランも白紙から決められるため、旧居の契約を惰性で引き継ぐより、新居の使い方に合わせて設定し直すほうが無駄が出ません。ここでは、実料金の構造から導ける下げ方を4つ挙げます。

第1に、契約アンペアの適正化です。基本料金がアンペア制の大手や一部の新電力では、契約アンペアを1段階下げるだけで基本料金が下がります。東京電力の従量電灯Bなら、40Aから30Aへ下げると基本料金は月1,247円から935.25円へと約310円安くなります。単身や2人世帯で同時に多くの家電を使わないなら、下げても支障が出にくい設定です。ただし下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなるため、エアコンと電子レンジと電気ケトルを同時に使う場面を想定して決めます。

第2に、使用量に合った単価構造を選ぶことです。使用量が少ないなら基本料金0円で一律単価の会社、使用量が多いなら第3段階の単価が低い会社、というように、月間使用量によって有利な設計が変わります。世帯別シミュレーションで見たとおり、単身では各社の差が月30〜160円程度でも、3〜4人世帯になると月900円前後まで開きます。使用量が多い世帯ほど、単価差の効果を取りに行く価値があります。

第3に、支払い方法と検針票の活用です。九州電力のように口座振替で毎月55円割引く会社があるほか、Web明細への切り替えで割引く会社もあります。引越し後の最初の請求が届いたら、内訳の燃料費調整額と再エネ賦課金がどれくらい乗っているかを確認しておくと、単価表だけでは見えない実際の負担が把握できます。第4に、季節ごとの使い方の調整です。エアコンの設定温度や、電力量料金の段階が上がる境界(多くの会社で300kWh)を意識するだけでも、第3段階に入る量を抑えられます。会社を変えなくても、契約と使い方の両面で下げ幅を作れるということです。

新電力のリスクと回避チェックリスト

新電力は料金や付帯サービスで魅力がある一方、大手にはないリスクもあります。過度に恐れる必要はありませんが、契約前に構造を理解しておくと、後から想定外の請求に驚くことを避けられます。ここでは代表的なリスクと、その回避に役立つ確認項目を整理します。

リスク 何が起きるか 回避のための確認
市場連動による高騰 市場連動型は卸電力価格が上がると電力量料金も上がる。夏冬に請求が跳ねることがある プランが市場連動か固定単価かを約款で確認。変動が不安なら固定単価型を選ぶ
燃料費調整の上限なし 大手の規制料金にある燃料費調整の上限が、新電力にはない場合がある 燃料費調整額に上限があるか、市場価格調整額を採用しているかを料金ページで確認
事業者の撤退・契約変更 小売事業者が撤退し、別の会社への切り替えを案内されることがある 契約番号と供給地点特定番号を保管。案内が届いたら早めに次の会社へ申し込む
割引・特典の終了条件 初月無料やポイント特典が一定期間で終わり、その後は単価が実質的に上がる キャンペーン終了後の通常単価で、1年使った総額を試算してから契約する
支払い方法の限定 クレジットカード限定など支払い方法が絞られ、口座振替を選べないことがある 申込前に支払い方法を確認。楽天でんきはWeb申込・カード払い限定と明記されている

回避の基本は、月額例の安さではなく1年使った総額で見ることです。初月無料やポイント特典を差し引く前の、通常単価での年間コストを試算してから契約すると、想定外の請求を避けられます。契約後はマイページのログイン情報、供給地点特定番号、契約番号を保存しておくと、次の引越しや事業者の切り替え時に手続きが早く進みます。市場連動型を選ぶ場合は、過去1年の請求推移を公式サイトやアプリで確認できるかどうかも、あわせてチェックしておくと安心です。

引越しのタイミングで契約を見直す手順

引越しは、電力会社を見直す絶好の機会です。新住所では契約を新しく作るため、これまでの会社をそのまま移すか、エリアと使用量に合う会社へ切り替えるかを、追加の手間なく決められます。ここでは、比較検討から申込までの流れを引越しの段取りに沿って示します。旧居の停止と新居の開始は別の手続きなので、分けて考えてください。

  1. 入居案内で契約形態を確認する
    高圧一括受電、管理会社指定、オール電化、アンペア変更の可否を確認します。個別に会社を選べない物件もあるため、まず前提を押さえます。
  2. 旧居の検針票から使用量の見込みを作る
    過去12か月の使用量が分かれば精度が上がります。引越しで住戸の広さや在宅時間が変わる場合は、その変化も反映して月間使用量を置きます。
  3. 新居のエリアで実料金を比較する
    本ページの大手10社・新電力の実料金表と世帯別シミュレーションで、新居のエリアと使用量に合う候補を2〜4社に絞ります。
  4. 供給地点特定番号を用意して申し込む
    新居の供給地点特定番号は入居案内や検針票で確認できます。使用開始日を入居日に合わせて申し込みます。旧居の停止は現在の契約先へ自分で連絡します。
  5. 入居当日に通電を確認する
    分電盤の主幹ブレーカーを上げ、照明・コンセント・エアコンの動作を確認します。スマートメーター設置済みなら遠隔で開通されているのが一般的です。

手続きの詳細な段取りや、当日に電気がつかないときの対処は引越し時の電気手続きガイドにまとめています。会社ごとの引越し窓口や当日開通の可否は各社の個別ページで確認できます。本ページは「どの会社・どのプランを選ぶか」の料金比較に絞っているため、開始・停止の実務はそちらを参照してください。

電気だけでなくガスや水道、インターネットの手配もまとめて進めたい場合は、新居のライフライン開通を一括で相談できます。電力会社を自分で比較して決めたうえで、開通の申込だけをまとめて任せることもできますし、どの会社が向くか迷う段階から相談することもできます。旧居の停止・解約は現在の契約先へ直接連絡する必要がある点だけ、あらかじめご了承ください。

よくある質問

電力会社の比較でよく寄せられる質問をまとめました。料金の見積もりは、同じエリア・同じ使用量・同じ契約アンペアでそろえると判断しやすくなります。

  • 引越し先で電力会社は自由に選べる?
    多くの住宅で小売電気事業者を選べます。ただし高圧一括受電のマンション、社宅、寮、管理会社指定の契約形態では個別に選べない場合があります。入居案内や重要事項説明書で契約形態を確認してから申し込んでください。手続きの流れそのものは引越し時の電気手続きガイドで確認できます。
  • 電気代が安くなる会社はどう探せばいい?
    毎月の使用量、契約アンペア、エリア、支払い方法、ガスや通信とのセット有無で結果が変わります。使用量が少ない単身は基本料金の有無、使用量が多いファミリーは従量単価とセット割、オール電化は時間帯別単価を軸に比べます。本ページの世帯別シミュレーションと診断で、自分の条件に近い候補を絞り込めます。
  • 基本料金なしの新電力は本当に安い?
    使用量が少ない世帯ほど基本料金なしの効果は出ますが、従量単価が大手より高い場合は使用量が増えると逆転します。楽天でんきのプランSは東京電力エリアで一律36.85円/kWhのため、単身では割安でもファミリーでは大手の3段階単価と拮抗します。基本料金だけでなく従量単価と自分の使用量をあわせて確認してください。
  • 市場連動型プランは引越し先で選んでも大丈夫?
    LooopでんきのスマートタイムONEのような市場連動型は、卸電力価格が低い時期は割安になりますが、夏や冬の価格高騰時は固定単価プランより高くなることが公式に明記されています。料金の変動を家計で管理できる世帯には向きますが、毎月の請求を安定させたい世帯は固定従量単価のプランを候補に残すほうが安心です。
  • 新電力が撤退したら電気は止まる?
    小売事業者が撤退しても、直ちに電気が使えなくなるとは限りません。契約変更の案内が届いたら、地域の大手電力会社や別の小売事業者へ早めに申し込みます。契約番号と供給地点特定番号を保管しておくと、切り替え手続きが進めやすくなります。
  • 引越しと同時に電力会社を切り替えると解約金はかかる?
    旧居で契約していたプランに契約期間の縛りや解約金の定めがあるかは、契約先の約款で異なります。楽天でんきやLooopでんきは解約金なしを公式に明記していますが、記載がない会社は契約先へ直接確認してください。引越しで新居側に別の会社を申し込む場合、旧居の停止は現在の契約先へ自分で連絡します。
  • 切り替えで停電することはある?
    通常の小売契約の切り替えでは、送配電設備は地域の一般送配電事業者が管理するため、契約先が変わっても電線やメーターは同じです。工事や立会いも原則不要です。使用開始日と供給地点特定番号を正確に伝えれば、通電が止まることはありません。

関連ガイド

本ガイドの根拠と最終確認

本ガイドの料金は、各社公式の料金表からverifiedAt=2026-07-03時点で取得した実測値です。世帯別・エリア別の月額は、各社公式の基本料金と従量単価から段階制で算定した概算で、燃料費調整額・再エネ賦課金・容量拠出金は含みません。制度の枠組みは資源エネルギー庁の公表情報を基に編集しています。料金単価とキャンペーンは改定されるため、契約直前に各社公式サイトの約款と料金表をご確認ください。

新居の電気・ガス・水道 開通受付

電力会社の比較とあわせて、新居の電気・ガス・水道・インターネットの開通手配についてご相談いただけます。担当者より折り返しお電話します。

本フォームの対象範囲は、新居の電気・ガスの開通取次と、水道・インターネットの開始手続きのご案内です。旧居の停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。

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