引越し総合ナビ Hikkoshi Pro

ファミリー引越しの段取りガイド

家族の引越しで手続きが重くなるかどうかは、同じ市区町村の中で動くのか、市区町村をまたぐのかでほぼ決まります。またぐ場合は、児童手当を新しい市区町村で申請し直し、子ども医療費の医療証も取り直しになります。特に児童手当の認定請求は、転入日の翌日から15日を過ぎると遅れた月分が受け取れません。

このガイドでは、家族特有の届出を「同一市区町村内」と「市区町村をまたぐ」に分けて整理し、期限・必要書類・見落としやすい落とし穴までまとめました。引越し費用の相場や手続き全体の一覧は、それぞれ引越し費用の相場ガイド引越し手続きチェックリストで詳しく扱っています。

まず確認:同一市区町村内か、市区町村をまたぐか

子ども関連の届出は、その多くが市区町村単位の制度です。そのため、同じ市区町村の中での引越し(転居)なら支給元が変わらず手続きは軽く済み、別の市区町村へ移る(転出・転入)と一度リセットして申請し直すことになります。同じ「家族の引越し」でも、この違いで手続きの量は倍近く変わります。

引越し先はどこ? 同じ市区町村の中(転居) ・役所:転居届(14日以内) ・児童手当:認定請求は不要 ・医療証:住所変更の届出 ・転校:学区が変わる場合のみ ・保育園:自治体内の転園申込 別の市区町村(転出・転入) ・役所:転出届(事前)+転入届(14日) ・児童手当:消滅届+認定請求(15日) ・医療証:新住所地で新規申請 ・転校:原則必要(書類3点) ・保育園:退園+新自治体へ申込
市区町村をまたぐ引越しでは、子ども関連の手続きが「消滅届」と「新規申請」の二段構えになります。
手続き 同一市区町村内(転居) 市区町村をまたぐ(転出・転入)
住民票 転居届(引越し後14日以内) 転出届(引越し前後)+転入届(引越し後14日以内)
児童手当 認定請求は不要。住所変更の届出のみ 旧住所地に受給事由消滅届、新住所地に認定請求(転入日の翌日から15日以内)
子ども医療費助成 医療証の住所変更(記載事項変更) 旧医療証を返還し、新住所地で新規申請。制度内容も変わる
小・中学校 学区が変わらなければ転校なし 在学証明書・教科用図書給与証明書・転入学通知書の3点で転校
保育園 同一自治体内の転園申込(利用調整あり) 旧園を退園し、新自治体へ入園申込(待機が出ることがある)
マイナンバーカード 券面の住所変更(家族全員分) 券面の住所変更(家族全員分・転入届から90日以内)
国民健康保険 住所変更の届出 旧市区町村で資格喪失、新市区町村で加入(会社の健康保険は勤務先経由)

転入届・転居届は住民基本台帳法で引越し後14日以内と定められており、正当な理由なく届け出ないと5万円以下の過料の対象になります(過料は行政上の制裁で、刑事罰である罰金とは異なります)。届出の手順そのものは転入届の手続きガイドで詳しく解説しています。

ファミリー引越しのタイムライン

  1. 2か月前:物件決定〜学区・保育園の確認
    公立小中学校は住所で就学指定校が決まります。契約前に学区・通学路・通学時間を現地で確かめてください。保育園は引越し先の自治体の保育担当課に空き状況を問い合わせます。
  2. 1か月前:解約通知・業者見積もり・在籍校への連絡
    賃貸の解約通知(多くは1か月前まで)、引越し業者3〜5社への相見積もり、在籍校への転校の申し出、インターネット回線の移転手続きを並行して進めます。
  3. 2週間前:転出届・ライフラインの手配
    転出届(市区町村をまたぐ場合)、児童手当の受給事由消滅届、電気・ガス・水道の停止と開始、郵便の転送届。ガスの開栓は立ち会いが必要なため、引越し当日の枠を先に押さえます。
  4. 1週間前:荷造りと子どもの準備
    子ども部屋から先に荷造りを進め、お気に入りのおもちゃと当日の着替えは「当日キット」に分けます。冷蔵庫の在庫を消費し切ります。
  5. 前日:水抜き・預け先の最終確認
    冷蔵庫・洗濯機の水抜き、貴重品の分離、引越し当日の子どもの預け先を確定します。
  6. 当日:搬出・搬入・ガス開栓
    子どもは預けるか、業者と相談して安全な一室を確保します。新居ではガスの開栓立ち会いを済ませます。
  7. 引越し後14日以内:転入届と子ども関連の届出
    転入届、児童手当の認定請求(15日以内)、子ども医療費助成の申請、マイナンバーカードの住所変更、転入学通知書の受け取り。書類がそろっていれば多くは同じ日にまとめて処理できます(担当課が分かれるため、庁舎内をいくつか回ることになります)。

児童手当:市区町村をまたぐと「申請し直し」になる

児童手当は国の制度ですが、支給するのは住んでいる市区町村です。市区町村をまたいで引越すと、旧住所地では受給資格がなくなり(受給事由消滅届)、新住所地であらためて認定請求をしなければ手当は再開しません。転入届を出しただけでは自動的に引き継がれません。

ただし受給者が公務員の場合は、市区町村ではなく勤務先から支給されます。この場合の引越しの届出先も勤務先です。公務員になったとき、退職して公務員でなくなったとき、勤務先の官署が変わったときは、その翌日から15日以内に市区町村と勤務先の双方へ届け出る必要があります(出典:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」・2026-07-14確認)。転勤を伴う引越しでは、まず自分がどちらの窓口かを確認してください。

支給額(2024年10月の改正後)

こどもの年齢 支給月額(1人あたり) 第3子以降
3歳未満 15,000円 30,000円
3歳〜高校生年代(18歳到達後最初の3月31日まで) 10,000円

出典:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」(2026-07-14確認)。2024年10月分から所得制限は撤廃され、支給対象は高校生年代まで延長されました。支給は偶数月(2・4・6・8・10・12月)の年6回で、それぞれ前月分までの2か月分がまとめて振り込まれます。国の制度のため、引越しで金額が増減することはありません。「第3子以降」は、児童と兄姉等のうち年齢が上の子から数えて3人目以降を指します。このとき兄姉等として数えられるのは、22歳到達後の最初の3月31日までの間にあって、親などが経済的に負担している子です。

15日以内の認定請求と「15日特例」

新住所地への認定請求は、転入した日の翌日から15日以内が期限です。これを過ぎると、原則として遅れた月分の手当は受け取れません(さかのぼって支給されません)。ただし、転入日が月末に近く、申請が翌月にずれ込んだ場合でも、異動日の翌日から15日以内に申請していれば申請月分から支給されます。これが「15日特例」と呼ばれる救済です。月末の引越しほど、この15日を使い切らずに早く動くのが安全です。

認定請求で持っていくもの

自治体によって多少異なりますが、次の5点を用意しておけばほとんどの窓口で足ります。転入届と同じ日に手続きするなら、役所へ向かう前に鞄に入れておいてください。

  • 請求者(生計を維持する程度が高いほうの親)の本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
  • 請求者名義の振込先口座がわかるもの(通帳・キャッシュカード)
  • 請求者のマイナンバーがわかるもの(配偶者・こどものマイナンバーも聞かれます)
  • 請求者の健康保険証(3歳未満のこどもがいる場合に確認されることがあります)
  • 旧住所地で受け取った所得課税証明書(マイナンバーで確認できる自治体では不要)

受給者は「父母のうち、生計を維持する程度が高いほう(原則として収入の多いほう)」です。共働きで単身赴任を伴う引越しでは、受給者をどちらにするかで窓口が変わることがあります。夫婦が別々の市区町村に住む形になる場合は、こどもと同居している側の自治体に確認してください。

子ども医療費助成:差が出るのは「対象年齢」より「自己負担」

子ども医療費助成は自治体ごとの制度で、引越し先の内容がそのまま新しい条件になります。「自治体によって違う」とだけ言われがちですが、こども家庭庁の全国調査を見ると、どこで差がつくのかははっきりしています。

項目(通院) 市区町村(全1,741) 都道府県(全47)
18歳年度末まで助成 1,576市区町村(約9割) 12県
15歳年度末(中学卒業)まで 145市区町村 8県
就学前まで 9市区町村 17都道府県
所得制限あり 49市区町村 20都道府県
一部自己負担あり 422市区町村 33都道府県

出典:こども家庭庁「こどもに係る医療費の助成についての調査」(令和7年4月1日現在・2026-07-14確認)。都道府県の制度に市区町村が上乗せする二層構造のため、実際に効くのは市区町村の条件です。

対象年齢は市区町村の約9割が18歳年度末まで拡大しており、転居で年齢の上限が大きく下がるケースは減りました。むしろ生活実感に響くのは自己負担の有無です。通院で422市区町村が1回数百円などの一部自己負担を求めており、これは全体の約4分の1に当たります。自己負担のない自治体から自己負担ありの自治体へ移ると、こどもが小児科に通う頻度によっては年間で数千円ほどの差になります。所得制限を設けている市区町村は49と少数ですが、そうした自治体では世帯の所得が基準を超えると助成の対象外になります。引越し先の候補が複数あるなら、市区町村名と「子ども医療費助成」で検索し、自己負担と所得制限の2点だけは契約前に確認しておく価値があります。

医療証は自治体をまたぐと使えない

旧住所地の医療証は転出と同時に使えなくなります。新住所地の医療証が届く前に受診すると、窓口ではいったん自己負担分(未就学児は2割、小学生以上は3割)を支払うことになります。その場合も、後日あらためて助成を申請すれば払い戻しを受けられるのが一般的です(領収書が必要・申請できる期間は自治体が定めています)。乳幼児は引越し直後に体調を崩しやすいため、転入届と同じ日に医療費助成の申請まで終わらせておくのが安全です。

支払い方法にも自治体差があります。窓口で助成分が差し引かれる「現物給付」なら支払いは自己負担分だけで済みますが、いったん全額を支払って後から返してもらう「償還払い」の自治体もあります。里帰り出産などで県外の医療機関にかかる場合も償還払いになるのが通常です。

マイナンバーカード・世帯主の届出

カードは家族全員分、90日を過ぎると失効する

マイナンバーカードを持っている家族は、こどもの分も含めて全員、券面の住所を書き換える必要があります。転入届そのものは引越し後14日以内ですが、カードの継続利用(券面記載事項の変更)は転入届から90日以内に行わないとカードが失効し、使えなくなります。失効すると再交付の申請からやり直しになるため、転入届と同じ窓口で一緒に済ませてください。手続きでは暗証番号(数字4桁)の入力を求められます。家族分の暗証番号を思い出せずに出直しになる例が多いので、事前に確認しておくと1回で終わります。カード単体の手続きの詳細はマイナンバーカードの住所変更ガイドにまとめています。

世帯主が変わるとき・世帯を分けるとき

転入届では新しい世帯の世帯主を届け出るため、単純な引越しなら別途の届出は不要です。一方、すでに住んでいる世帯で世帯主が変わる場合(親と同居を始める、世帯を合併・分離するなど)は、変更があった日から14日以内に世帯変更届が必要です(住民基本台帳法第25条)。

親との同居を機に世帯を一つにするか、住所は同じでも世帯を分けるかは、国民健康保険料・介護保険料の算定や、所得に応じた各種給付の判定に影響します。世帯をまとめると世帯全体の所得で判定されるため、保険料や自己負担限度額が上がることがあります。どちらが有利かは家族構成と収入で変わるので、迷う場合は転入予定の市区町村の窓口で試算してもらうのが確実です。

転校・転園の手続き

公立小・中学校(書類3点が基本)

  1. 在籍校に転校する旨を伝え、在学証明書教科用図書給与証明書を受け取る
  2. 新住所地の役所で転入届を出し、転入学通知書(就学すべき学校の指定)を受け取る
  3. 上記3点を持って転校先の学校へ行き、転入手続きを行う
  4. 制服・体操着・上履き・教材の指定を転校先で確認して調達する

公立小中学校は住所によって就学指定校が決まります。学期の途中でも転校できますが、学年末・学期末に区切りを合わせると教材や行事の引き継ぎがスムーズです。事情があって指定校以外に通いたい場合は「区域外就学」「指定校変更」の制度がありますが、認められる要件は自治体ごとに異なるため教育委員会への事前相談が必要です。

私立・中高一貫校・高校

  • 私立・中高一貫校は編入試験と空き枠の確認が必要で、そもそも欠員がないことも多い
  • 公立高校は転入学試験があり、実施時期・受け入れ枠が都道府県ごとに違う
  • 都道府県をまたぐ転入は、通学区域や単位の互換、学費補助の要件が変わることがある
  • 受験学年の転校は進路への影響が大きいため、単身赴任という選択肢も含めて検討する

保育園・幼稚園

認可保育園は自治体ごとに利用調整(選考)が行われ、年度途中の空きは限られます。引越し先が決まりそうな段階で保育担当課に空き状況を確認し、必要書類(就労証明書など)を早めにそろえてください。自治体によっては転入前でも「転入予定」として申込みを受け付けます。幼稚園・認可外・私立園は園へ直接連絡します。育休中・求職中の扱いは自治体で差が大きい点に注意してください。

予防接種・乳幼児健診の引き継ぎ

定期予防接種は予防接種法にもとづき市区町村が実施するため、引越し先でも続けて受けられます。引き継ぎの起点になるのは母子健康手帳の接種記録です。転入後に新住所地の保健センターへ母子健康手帳を持参すると、未接種分の予診票(接種券)が新たに発行されます。

  • 旧住所地の予診票は転居後は使えないため、未使用でも新住所地で発行し直す
  • 接種できる医療機関は市区町村ごとの指定リストから選ぶ(かかりつけ医が対象外になることがある)
  • 1歳6か月児健診・3歳児健診などの集団健診は、未受診分を新住所地で受け直す
  • 健診の日程が合わない場合、医療機関での個別健診に切り替えられる自治体もある

MR(麻しん・風しん)や日本脳炎など、複数回の接種が必要なワクチンの途中で引越すときは、これまでの接種回数と接種日を保健センターに正確に伝えてください。母子健康手帳を紛失している場合は、旧住所地の保健センターに接種歴の照会ができます。

引越し先の役所の窓口を先に調べておく

ここまでの届出は、そのほとんどが引越し先の市区町村役場で完結します。逆に言えば、役所に行く1日をどう組み立てるかで、家族の引越し後の負担はほぼ決まります。転入届・児童手当の認定請求・子ども医療費助成・マイナンバーカードの住所変更・転入学通知書の受け取りは、必要書類さえそろっていれば1日でまとめて回れます。担当課は下記のように分かれるため、最初に市民課で転入届を済ませてから各課へ向かうのが定石です(学校の転入手続きだけは、後日あらためて学校側で行います)。

引越し総合ナビでは、市区町村ごとに役所の窓口・所在地・受付時間をまとめています。平日に休みが取りにくい家庭は、休日開庁や時間外窓口の有無を先に確認しておくと、有給を使わずに済むことがあります。まずは引越し先の市区町村のページをご覧ください(例:新宿区の役所窓口大阪市中央区の役所窓口)。

  • 子育て支援課・こども家庭課:児童手当、子ども医療費助成
  • 教育委員会(学務課):転入学通知書、区域外就学の相談
  • 保健センター:母子健康手帳、予防接種、乳幼児健診
  • 市民課・住民課:転入届、世帯変更届、マイナンバーカード

ファミリー引越しの費用相場

世帯 同一県内(通常期) 他県・遠距離(通常期) 繁忙期(3〜4月)
3人家族 10〜15万円 15〜25万円 通常期の1.5〜2倍
4人家族 13〜20万円 20〜35万円 通常期の1.5〜2倍
5人以上 15〜25万円 25〜45万円 通常期の1.5〜2倍

上記は引越し業者に支払う運賃の目安です。賃貸の初期費用(家賃4〜6か月分)と家具家電の買い替えを含めた総額は、この何倍にもなります。距離帯・時期別の詳しい相場と値引きの交渉材料は引越し費用の相場と節約のコツで、業者の選び方は引越し業者の選び方で扱っています。

家族の引越しで費用が膨らみやすいところ

値引き交渉や時期選びの一般的な節約術は引越し費用の相場と節約のコツにまとめています。ここでは、家族の引越しに特有の「見積もりに現れにくい出費」だけを挙げます。

  • 学年の区切りと繁忙期が重なる:3〜4月は通常期の1.5〜2倍。転校のタイミングを優先すると、料金面では最も不利な時期にぶつかります
  • エアコンの移設が複数台になる:取り外し・取り付けは基本料金に含まれないのが一般的で、台数分だけ加算されます
  • こどもの成長に伴う買い替え:学習机・二段ベッド・自転車・制服や体操着の指定品は、引越しと同時期に出費が重なりがちです
  • リサイクル対象家電の処分:テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンはリサイクル料金と収集運搬料が別にかかります

家具家電を持っていくかどうかの判断

家具家電 判断の目安
冷蔵庫(大型) 新居のキッチンの設置スペースと搬入経路(玄関・廊下・階段の幅)を先に採寸する
洗濯機(縦型・ドラム式) 防水パンのサイズと蛇口の高さを確認。ドラム式は幅があり搬入できないことがある
大型家具(タンス・ベッド) 分解できるかが分かれ目。組み立て家具は分解・組立の追加料金が発生する
こどもの学習机・本棚 愛着があるため持参が一般的。分解・組立を見積もりに含めておく
ピアノ・電子ピアノ 専門業者の手配、または引越し業者のピアノ運搬オプション(別料金)
古い家電 テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンは家電リサイクル法の対象。処分は事前予約が必要

エアコンの取り外し・取り付けは引越し料金に含まれないのが一般的です。家族の引越しでは複数台になることが多く、見積もりの段階で台数を伝えておかないと当日に追加費用が発生します。

引越し当日のこどものケア

  • 親族・ファミリーサポート・一時保育のいずれかを事前に予約しておく
  • 預けられない場合は、業者と相談してリビングを最後に運んでもらい、そこを居場所にする
  • お気に入りのおもちゃ・着替え・おやつは「当日キット」として手荷物に分ける
  • 新居ではこども部屋から先に開梱し、安心できる場所を早めに作る
  • 当日と翌日の食事は外食や宅配に頼り、荷解きの負担を減らす

転校・転園はこどもにとって環境の大きな変化です。引越し前に新居の周辺や新しい学校を一緒に歩いておくと、当日の不安が和らぎます。引越し後にしばらく落ち着かない様子が続くようなら、担任や保健センターに早めに相談してください。

よくある質問

ファミリー引越しで一番見落とされがちな手続きは?

児童手当の認定請求です。市区町村をまたぐ引越しでは、旧住所地に「受給事由消滅届」を出し、新住所地に「認定請求書」を出し直す必要があります。認定請求が転入日の翌日から15日を過ぎると、原則としてその遅れた月分の手当は受け取れません。転入届と同じ日に済ませてしまうのが最も確実です。なお受給者が公務員の場合は勤務先から支給されるため、申請先は市区町村ではなく勤務先になります。

同じ市区町村の中での引越しでも、子どもの手続きは必要?

大幅に少なくて済みます。児童手当は支給元の市区町村が変わらないため、転居届を出せば認定請求は不要です。子ども医療費の医療証も、多くの自治体では住所変更の届出だけで新しい医療証が発行されます。ただし通学区域が変わると転校が必要になり、保育園も自治体内での転園申込が要ることがあります。手続きの重さは「市区町村をまたぐかどうか」でほぼ決まります。

児童手当はいくら受け取れる?引越しで金額は変わる?

2024年10月の改正後は、3歳未満が月15,000円、3歳から高校生年代(18歳到達後の最初の3月31日まで)が月10,000円、第3子以降は月30,000円です。所得制限は撤廃されています。国の制度なので、引越しで金額が変わることはありません。変わるのは支給元の市区町村と振込のタイミングだけです(支給は偶数月の年6回)。なお第3子以降を数えるときは、22歳年度末までの兄姉のうち、親などが経済的に負担している子も年齢が上から順にカウントします。

子ども医療費助成は引越し先でも同じように受けられる?

こども家庭庁の調査(令和7年4月1日現在)では、全1,741市区町村が助成を実施し、通院で18歳年度末までを対象とする市区町村が1,576(約9割)を占めます。対象年齢で大きく損をするケースは減っていますが、通院で422市区町村が一部自己負担を求め、49市区町村が所得制限を設けています。転居先がこのどちらかに当たると、実質的な負担は変わります。医療証は自治体をまたぐと使えないため、転入後の申請は最優先で行ってください。

子どもの転校手続きはどう進める?

在籍校に転校する旨を伝えて「在学証明書」と「教科用図書給与証明書」を受け取り、新住所地の役所で転入届を出す際に「転入学通知書」をもらいます。この3点を持って転校先の学校で手続きを行うのが基本の流れです(自治体によっては事前連絡や学務課での手続きが加わります)。公立小中学校は住所で就学指定校が決まるため、物件を決める前に学区を確認しておくと安全です。私立・中高一貫校や高校は編入試験や空き枠の確認が別途必要になります。

マイナンバーカードは子どもの分も手続きが必要?

カードを持っている家族全員分が必要です。転入届は引越し後14日以内、カードの継続利用(券面の住所変更)は転入届から90日以内に行わないとカードが失効します。役所では暗証番号(数字4桁)の入力が必要になるため、家族分の暗証番号を控えてから窓口へ向かってください。

引越し当日、子どもの預け先はどうする?

搬出・搬入の最中は玄関と廊下が開けっ放しになり、乳幼児には安全上のリスクがあります。親族・ファミリーサポート・一時保育のいずれかを事前に予約しておくのが確実です。当日どうしても預けられない場合は、業者と相談してリビングを最後に運んでもらい、そこを子どもの居場所にする方法があります。作業時間は家族の荷物量なら4〜8時間が目安です。

保育園・幼稚園の転園はいつから動けばいい?

認可保育園は自治体ごとに空き状況と選考基準が違い、年度途中の転園枠は限られます。転居がおおよそ決まった時点、遅くとも2〜3か月前には引越し先の保育担当課に空き状況を確認してください。4月入園に合わせられるなら選択肢は大きく広がります。幼稚園・私立園は園へ直接問い合わせます。

役所での届出を1日で片づけるなら、新居の電気・ガスの開通もその前後にまとめてしまうのが効率的です。引越し総合ナビでは、新居の電気・ガスの開通手配のご相談を電話で受け付けています(水道・インターネットの手続きはご案内のみ)。旧居の電気・ガスの停止は、契約中の各事業者へ引越し前に直接ご連絡ください。

新居の電気・ガスの開通受付

家族での引越しに合わせて、新居の電気・ガスの開通手配についてご相談いただけます(水道・インターネットはご案内のみ)。担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。

本フォームの対象範囲は、新居の電気・ガスの開通取次と、水道・インターネットの開始手続きのご案内です。旧居の停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。

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本ガイドの根拠と最終確認

本ガイドは以下の一次情報をもとに編集しています。各URLは記載の日付時点で内容を確認しました。児童手当・医療費助成・就学の運用は自治体ごとの差と制度改定があるため、申請前に引越し先の市区町村の案内をご確認ください。