法人の引越し手続き(本店移転・オフィス移転)
会社が引越し(本店移転・オフィス移転)をするときは、本店移転登記をはじめ、税務・社会保険・労働保険・消防・取引先通知・ライフラインの切替まで、個人の引越しとは比べものにならない数の手続きが発生します。それぞれに法定の期限があり、遅れると過料や賃料の二重発生につながります。このガイドでは、期限と根拠条文つきで手続きを整理したうえで、競合の解説記事が手薄になりがちな「オフィスの電気(高圧・動力)や法人電話・回線の切替」まで、移転担当者が逆算でプロジェクトを進められるようにまとめました。
- 本店移転登記は移転後2週間以内。遅れると代表者個人が100万円以下の過料(会社法915・976条)
- 登録免許税は管轄内3万円/管轄外6万円(旧新の法務局に各3万円)
- 税務・年金・労働保険・消防の届出は期限がバラバラ。一覧で管理する
- 現オフィスの解約予告(3〜6か月前)と原状回復の期間を最初に押さえる
- 電気の高圧・動力や法人電話・固定IP回線は個人と手続きが違い、開通に時間がかかる
期限のある法定手続きの一覧
まず、期限が決まっている届出を一覧で押さえます。届出先が「移転前の管轄」か「移転後の管轄」かは手続きで異なるため、あわせて確認してください。
| 手続き | 届出先 | 期限 | 主な必要書類・注意点 |
|---|---|---|---|
| 本店移転登記 | 法務局 | 移転後2週間以内 | 株主総会/取締役会議事録。管轄外は旧新2か所へ申請(会社法915条) |
| 異動届出書(法人税) | 移転前の所轄税務署 | 移転後すみやかに | 2017年以降、移転後の税務署への提出は不要 |
| 給与支払事務所等の移転届出書 | 移転前の所轄税務署 | 移転後1か月以内 | 給与から源泉徴収している事業所が対象 |
| 事業所の異動届(事業税・住民税) | 都道府県税事務所・市区町村 | 自治体により異なる | 旧・新の両方の自治体で手続きが必要な場合あり |
| 適用事業所所在地変更届 | 年金事務所 | 移転から5日以内 | 登記事項証明書を添付 |
| 労働保険 名称・所在地等変更届 | 労働基準監督署 | 変更から10日以内 | 移転先の管轄労基署へ |
| 雇用保険 事業主事業所各種変更届 | ハローワーク | 変更から10日以内 | 労基署の手続き後、移転先の管轄へ |
本店移転登記の進め方
法人の引越しの中心になるのが本店移転登記です。移転した日(実際に本店機能を移した日)から2週間以内に法務局へ申請します。期限を過ぎると登記懈怠となり、代表者個人が100万円以下の過料を科されることがあります(会社法915条・976条)。登記が完了するまで新住所は対外的に確定しないため、名刺の発注や取引先への登記事項証明書の提出など、住所にかかわる多くの作業はこの完了を待って動きます。まずは登記を計画の軸に据えます。
定款変更が必要かどうかを判断する
多くの会社は定款に本店の所在地を「当会社は本店を◯◯市に置く」のように最小行政区画(市区町村)まで定めています。移転先が同じ市区町村内なら定款変更は不要で、取締役会(設置会社の場合)などで具体的な新住所を決めれば足ります。市区町村をまたいで移転する場合は定款変更が必要になり、株式会社では株主総会の特別決議(議決権の3分の2以上)が要ります。まず自社の定款の本店の定め方を確認するのが出発点です。
株式会社と合同会社の違い
定款変更が必要かの判断基準は株式会社も合同会社も同じですが、決議の主体が異なります。株式会社は、定款変更を株主総会の特別決議で、具体的な新所在地の決定を取締役会(または取締役の決定)で行います。合同会社は、具体的な所在地を業務執行社員の過半数の同意で決め、定款変更が必要な場合は総社員の同意を得ます。議事録・同意書の様式が変わるため、自社の機関設計に合わせて書類をそろえます。
登録免許税と申請の方法
登録免許税は、同じ法務局の管轄内での移転なら3万円(申請1件)です。管轄をまたぐ移転は、旧所在地と新所在地の両方の法務局に登記するため各3万円、合計6万円になります。申請は旧本店の管轄法務局にまとめて提出し、書類が新管轄へ送られる仕組みです。申請方法は、法務局の窓口・郵送、オンライン申請、司法書士への依頼の3通りがあり、司法書士に頼む場合は登録免許税とは別に3〜10万円程度の報酬がかかります。書類の不備があると補正で時間を取られるため、期限に余裕がない移転では専門家への依頼が無難です。
登記に必要な書類をそろえる
本店移転登記の申請には、移転を決めた機関の議事録などが必要です。定款変更を伴う市区町村またぎの移転では、定款変更を決議した株主総会議事録(開催日・出席状況・変更後の定款条項・特別決議で可決した旨を記載)と、具体的な新住所と移転日を決めた取締役会議事録(取締役会を置かない会社では取締役の決定書)を用意します。同じ市区町村内の移転で定款変更が不要な場合は、取締役会議事録(または取締役の決定書)だけで足りることが多いです。これらに登記申請書と登録免許税分の収入印紙を添えて申請します。会社の実印(代表者印)を作り直す場合は改印届も必要になるため、印鑑の扱いもあわせて確認します。議事録の書き方に不安があるときは、法務局の相談窓口や司法書士に様式を確認しておくと、補正での差し戻しを避けられます。
登記申請の3つの方法
登記の申請には、法務局の窓口へ持参または郵送する方法、法務省の登記・供託オンライン申請システムを使う方法、司法書士に依頼する方法の3通りがあります。窓口・郵送・オンラインいずれも、申請から登記完了までは通常1〜2週間ほどかかり、この完了をもって新しい登記事項証明書が取得でき、新住所が確定します。名刺や印刷物の発注、取引先へ提出する登記事項証明書の準備は、この完了日を起点に逆算します。期限に余裕がない移転や、定款変更・役員変更など複数の登記を同時に行う場合は、司法書士へ依頼するとミスなく進められます。
支店を移すときは3週間以内
本店ではなく支店を移転・設置する場合の登記期限は、本店所在地では2週間以内、支店所在地では3週間以内と区別されています。支店に関する登記事項を簡素化している会社もあるため、支店移転を伴うときは登記の要否と期限を個別に確認してください。
税務・社会保険・労働保険・消防の届出
登記のほかにも、期限の異なる届出が並行して発生します。届出先が移転前・移転後のどちらの管轄かに注意して進めます。
税務署・地方税
法人税の異動届出書は、移転前(異動前)の所轄税務署へ移転後すみやかに提出します。2017年の見直しで、移転後の税務署へ重ねて提出する必要はなくなりました。給与から源泉徴収をしている場合は、給与支払事務所等の移転届出書を移転後1か月以内に、同じく移転前の税務署へ提出します。事業税・住民税などの地方税は、都道府県税事務所と市区町村へ事業所の異動を届け出ます。期限や様式が自治体で異なり、旧所在地と新所在地の両方で手続きが必要になることもあるため、それぞれの窓口で確認します。
社会保険・労働保険
健康保険・厚生年金は、適用事業所所在地変更届に登記事項証明書を添えて、移転から5日以内に年金事務所へ提出します。労働保険は労働保険名称・所在地等変更届を移転先の管轄労働基準監督署へ10日以内に、雇用保険は事業主事業所各種変更届をハローワークへ10日以内に届け出ます。労基署とハローワークは手続きの順番が決まっているため、先に労基署で処理してからハローワークへ進みます。
消防署への届出
一定規模以上の事業所が入居するビルでは、消防関係の届出も必要です。防火管理者を選任する義務がある建物では防火管理者選任(解任)届出書と消防計画作成(変更)届出書を、新しい事業所を使い始めるにあたって遅滞なく消防署へ提出します。内装工事を伴う場合や、建物の用途・規模によっては、防火対象物使用開始届(使用開始の7日前まで)や工事に関する届出が必要になることもあるため、入居するビルの管理会社や所轄消防署に早めに確認します。
これらの届出の多くは、登記が完了して発行される新しい登記事項証明書の添付を求められます。登記の完了は通常1〜2週間かかるため、社会保険(5日以内)のように期限が短い届出は、証明書の取得を待つ間の段取りが窮屈になりがちです。登記完了後すみやかに登記事項証明書を必要部数取得し、添付が必要な届出へ順に回していくと、期限に追われずに済みます。どの届出に何部の証明書が要るかを事前にリスト化しておくと確実です。
移転前にやること|解約予告・原状回復・スケジュール
法人の引越しは、届出よりも前の「移転前フェーズ」で決まります。特に現オフィスの解約予告と原状回復は、遅れると賃料や工事費の負担が膨らむため、最初に押さえます。移転は数か月にわたるプロジェクトになるため、移転責任者を決め、登記・税務・総務・情報システム・各部署のタスクと期限を一覧で管理すると、抜け漏れを防げます。
- 解約予告: オフィスの賃貸借契約は、退去予定日の3〜6か月前までに書面で解約を通知する条件が一般的です。予告が遅れると、退去後もその期間分の賃料が発生します。まず契約書の解約予告期間を確認します。
- 原状回復: 契約で定められた原状回復(間仕切り・配線の撤去、床・壁・天井の復旧)の工事期間を、移転スケジュールに組み込みます。ビルによっては工事業者が指定されていることがあります。
- 移転先の契約とレイアウト: 新オフィスの賃貸借契約、レイアウト設計、内装・電気容量・回線の要件確認を、引越しの数か月前から並行して進めます。
移転先を選ぶときは、賃料や立地だけでなく、業務に必要な設備が入るかを内見の段階で確認します。使う電力に対して電気容量(受電方式・分電盤の余裕)が足りるか、法人向けの回線を引き込めるか、業務用エアコンや換気の能力は十分か、エレベーターや搬入経路が什器・機器の搬入に耐えるか、といった点は、後から工事で補うとコストがかさみます。ビルの管理規約(工事できる時間帯・指定業者の有無・原状回復の範囲)も契約前に確認しておくと、入居後の想定外を減らせます。
オフィスのライフライン切替(電気・通信)
オフィスの電気・通信は、個人の引越しと手続きが大きく違い、開通までの時間もかかります。登記や届出に気を取られてここが遅れると、移転初日から業務が止まりかねません。競合の手続き解説では手薄になりやすい部分なので、詳しく整理します。
| 対象 | 手続きのポイント |
|---|---|
| 電気(低圧) | 小規模オフィスは個人と同様の使用開始手続き。使用量が増える場合は契約容量(アンペア・kVA)の見直しを申し込む |
| 電気(高圧・動力) | 高圧受電や動力(三相200V。業務用エアコン・サーバー・厨房機器等)は契約種別の見直しが必要。高圧受電の設備がある事業所は電気主任技術者の選任・変更手続きも発生する |
| 法人の固定電話・FAX | 移転先が同じ単位料金区域(MA)内なら代表番号を維持できることが多い。MAをまたぐと番号が変わるため、取引先への告知や名刺の刷り直しに影響する |
| 法人向けインターネット | 固定IP付きの回線は開通工事に2〜4週間かかる。旧オフィスと新オフィスで一定期間並行して契約し、業務を止めない期間を確保する |
| ガス・水道 | 基本の流れは個人と同じ。ビルの一括契約の場合は管理会社を通す。厨房などでガスを多く使う場合は容量の確認を |
| 複合機・OA機器 | リース契約は移設費用と保守範囲を事前に確認。ネットワーク設定の移行も段取りする |
高圧受電の事業所では、受変電設備(キュービクル)の有無や電気主任技術者の選任状況を早めに確認します。設備を持つ場合は保安管理の体制を引き継ぐ必要があり、電力会社との契約手続きも担当営業を介した個別対応になります。電話まわりは、従来のビジネスフォン(PBX)を移設するか、この機会にクラウドPBXへ切り替えるかで段取りが変わります。クラウドPBXにすると番号ポータビリティや拠点間の内線が柔軟になりますが、移行の検証期間が要ります。業務が止められない事業所では、回線を一時的に二重化して並行運用し、切替後に旧回線を解約する進め方が安全です。
サーバーやネットワーク機器の移設も、法人の引越しで業務が止まりやすいポイントです。オンプレミスのサーバーがある場合は、停止・運搬・再起動の手順と、業務を止められる時間帯(夜間・休日)を事前に決めます。この機会にクラウドやデータセンターの利用へ切り替える会社もあります。複合機・入退室管理・防犯カメラ・電話交換機などは、リース会社や保守業者の立ち会いが必要なことが多いため、移設の可否と費用、当日の作業の順番を早めに押さえておきます。
電気・ガス・水道の使用開始は、内装工事や什器の搬入と日程が前後しやすいため、移転日から逆算して1〜2か月前には手配を始めます。引越しプロでは、新オフィスの電気・ガスの開通手配を電話で受け付けています(水道・インターネットの手続きはご案内のみ)。高圧・動力を含む法人の電気は手続きが複雑なため、専任スタッフが使用開始日に合わせて取次します。旧オフィスの電気・ガスの停止は、契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。
オフィス移転にかかる費用の内訳
法人の引越しは、引越し業者への支払いだけでなく、原状回復や内装、什器の入れ替えまで含めると個人の引越しとは規模が変わります。主な費用を内訳で押さえ、予算とスケジュールに落とし込みます。金額はオフィスの広さ・立地・グレードや工事の程度で大きく変わるため、複数社の見積もりで実額を確認してください。
- 引越し(運搬)費用: 什器・書類・IT機器の運搬。人員と荷物量で決まり、繁忙期(3〜4月・9月)は割高になります。台数と作業員数、休日・時間外の作業有無で差が出ます。
- 原状回復工事: 現オフィスを契約時の状態に戻す工事。間仕切り・配線の撤去や床・壁の復旧が中心で、ビル指定業者での施工が条件になっていることがあります。工事期間を退去日から逆算して確保します。
- 新オフィスの内装・レイアウト工事: 間仕切り・電源増設・LAN配線・ネットワーク構築。作り込みの程度で幅が大きい部分です。電気容量が足りるかを契約前に確認します。
- 什器・OA機器: デスク・チェア・複合機・電話設備の購入やリース、既存機器の移設・再設定。
- 不用品の処分: 事業から出る不用品は産業廃棄物にあたり、許可を持つ処理業者への委託とマニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付が必要です。オフィス家具やOA機器を自治体の粗大ごみとして出せない点に注意します。
- 登記・専門家・印刷物: 登録免許税(管轄内3万円/管轄外6万円)、司法書士・社会保険労務士の報酬、名刺・封筒・印刷物・Web更新の費用。
取引先・関係機関への通知と、旧住所の郵便対応
移転が正式に決まったら、遅くとも1か月前までに取引先へ通知します。請求書・納品書の送付先が変わる日を明記しておくと、支払いや納品の行き違いを防げます。
- 取引先・クライアント(郵送・メール・自社サイトでの告知)
- 銀行・信用金庫(法人口座の届出住所)、法人クレジットカード、企業向け保険
- 会計ソフト・給与計算ソフトの登録住所、取引先マスタ
- 名刺・封筒・パンフレット・請求書テンプレートの差し替え
- 自社サイト・Googleビジネスプロフィール・SNSプロフィール・各種登録情報
通知文には、移転先の新住所と地図、移転日と新住所での業務開始日、代表電話・FAXの番号(変わる場合は新番号と切替日)、請求書や納品書の送付先を切り替える日を明記します。取引先が経理処理の準備をできるよう、正式に決まったらできるだけ早く、遅くとも1か月前には届くように送ります。
郵便物は、郵便局へ転居届(e転居でオンライン申請可)を出しておくと、旧住所宛ての郵便物が1年間、新住所へ無料で転送されます。取引先への告知漏れがあっても、転送期間中に届いた郵便で気づけるため、移転直後の保険になります。転送は延長できないため、1年の間に送付先の変更を各所へ完了させます。詳しい手順は郵便物の転送届(e転居)にまとめています。
従業員への対応
オフィスが移ると、従業員の通勤や社内手続きにも影響します。移転が決まったら早めに社内へ告知し、次の点を整理します。
- 通勤経路・通勤手当: 通勤ルートと定期代が変わるため、通勤経路の再申請と通勤手当の計算をやり直します。定期券の払い戻しと買い直しのタイミングも案内します。
- 勤務地・労働条件: 勤務地が労働契約や就業規則で特定されている場合は、勤務地変更の扱いを確認します。通勤時間が大きく延びる従業員へのフォローも検討します。
- 新オフィスの受け入れ: 座席・入館証・ロッカー・郵便物の受け取り、防災用品の配置を移転日までに整えます。出社とリモートワークのルールを見直す機会にもなります。
- 住所にひもづく各自の手続き: 従業員自身の住民票やマイナンバーの住所変更は各人の手続きで、会社の事業所変更とは別です。
自社サイト・Googleビジネスプロフィールの住所更新
法人の移転では、Web上に載っている住所の更新も欠かせません。自社サイトの会社概要・フッター・特定商取引法に基づく表記、Googleビジネスプロフィール、各種ポータルやSNSのプロフィール、名刺管理・請求サービスなどに登録した住所を洗い出して更新します。とくに来客や店舗のある事業所は、登録された会社名・住所・電話番号(NAP情報)が各所でそろっていないと、地図検索での表示や信頼性に影響することがあります。更新する箇所をあらかじめリスト化し、登記完了で新住所が確定したタイミングで一斉に反映すると、抜け漏れを防げます。
法人の引越しでよくある失敗と注意点
- 解約予告の遅れ: 3〜6か月前の書面予告を見落とすと、退去後もその期間分の賃料が発生します。契約書の解約条項の確認を最優先にします。
- 回線・電話の開通遅れ: 固定IP付き回線は2〜4週間かかります。手配が遅れると移転初日に業務が止まるため、並行運用の期間を必ず確保します。
- 登記・届出の期限切れ: 登記は2週間、社会保険は5日など期限がばらばらです。過料や手続きの滞りを避けるため、期限の一覧で管理します。
- 原状回復・産業廃棄物の見落とし: 工事期間と処理業者の手配を早めに進めます。オフィス什器を一般ごみとして出せない点に注意します。
- 取引先告知の漏れ: 請求・納品の送付先変更を各所へ確実に。郵便の転居届(1年転送)を保険として出しておきます。
本店移転登記は司法書士、社会保険・労働保険の変更は社会保険労務士への依頼が一般的です。費用の目安は、登記代行が3〜10万円、社会保険・労働保険の代行が3〜5万円ほど。これに登録免許税(管轄内3万円/管轄外6万円)や、名刺・印刷物・Webサイト・各種登録の更新費用が加わります。印刷物などを含めた住所変更の総コストは、中規模の法人で50〜200万円が目安です。自社で対応する場合は、書類不備による再提出のリスクと担当者の工数を見込んでおきます。
新オフィスの電気・ガスの開通受付
オフィス移転に合わせて、新オフィスの電気・ガスの開通手配についてご相談いただけます(水道・インターネットはご案内のみ・高圧/動力を含む法人契約に対応)。担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。
本フォームの対象範囲は、新オフィスの電気・ガスの開通取次と、水道・インターネットの開始手続きのご案内です。旧オフィスの停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。
- 1 ご相談内容
- 2 引越し情報
- 3 ご連絡先
よくある質問
本店移転登記はいつまでに、何が必要?
移転した日から2週間以内に、法務局へ本店移転登記を申請します(会社法915条)。期限を過ぎると登記懈怠として代表者個人が100万円以下の過料の対象になります(会社法976条)。必要書類は、具体的な新所在地を決めた株主総会議事録または取締役会議事録などで、定款に定めた最小行政区画(市区町村)をまたいで移転する場合は定款変更の株主総会決議も必要になります。
登記の登録免許税はいくら?
同じ法務局の管轄内での移転は3万円(1件の申請)です。管轄をまたぐ移転は、旧所在地と新所在地の両方の法務局に申請するため、各3万円で合計6万円になります。旧本店の管轄法務局にまとめて申請し、書類が新管轄へ送られる仕組みです。司法書士に依頼する場合は、これとは別に代行報酬(おおむね3〜10万円)がかかります。
株式会社と合同会社で手続きは違う?
定款変更が必要かどうかの判断基準(定款の最小行政区画をまたぐか)は同じですが、決議の主体が異なります。株式会社は定款変更に株主総会の特別決議(議決権の3分の2以上)が必要で、具体的な所在地は取締役会(設置会社の場合)で決めます。合同会社は業務執行社員の過半数の同意で決めるのが基本で、定款変更は総社員の同意が必要です。
税務・社会保険・労働保険の届出と期限は?
法人税の異動届出書は移転前(異動前)の所轄税務署へ移転後すみやかに提出します(2017年以降、移転後の税務署への提出は不要)。給与支払事務所等の移転届出書は移転後1か月以内です。社会保険は年金事務所へ登記事項証明書を添えて5日以内、労働保険は労働基準監督署へ10日以内、雇用保険はハローワークへ10日以内に届け出ます。地方税(事業税・住民税)は都道府県税事務所・市区町村へ提出し、期限は自治体により異なります。
現オフィスの解約はいつ伝える?
オフィスの賃貸借契約は、退去予定日の3〜6か月前までに書面での解約予告を求められることが一般的です(契約書で確認が必要)。予告が遅れると、退去後も賃料が発生します。あわせて、契約で定められた原状回復(内装・配線の撤去、床・壁の復旧)の工事期間を移転スケジュールに組み込みます。
オフィスの電気・通信の手続きは個人と同じ?
低圧の小規模オフィスは個人とほぼ同じですが、高圧受電や動力(三相200V)を使う事業所は、電気の契約種別の見直しや、事業所によっては電気主任技術者の選任・変更が必要になります。法人向けの申込は電力会社の法人窓口や担当営業を通すことが多く、Web完結ではない場合があります。法人の固定電話は、移転先が同じ単位料金区域(MA)内かどうかで番号を維持できるかが変わり、固定IP付きの回線は開通に2〜4週間かかるため、業務が止まらないよう並行運用の期間を確保します。
名刺・社印・印刷物の作り直しはいつから?
新住所は本店移転登記の完了(通常1〜2週間)で確定するため、名刺・封筒・パンフレット・請求書などの印刷物は登記完了後に発注するのが安全です。社印は移転前から並行して発注しても差し支えありません。印刷物・Webサイト・各種登録の更新を合わせた住所変更の総コストは、中規模の法人で50〜200万円が目安です。
本ガイドの根拠と最終確認
本ガイドは以下の一次情報をもとに編集し、記載の日付時点で内容を確認しています。商業登記・税務・社会保険・消防の各届出は、期限・必要書類・提出先が改正されることがあります。実際の手続きの前に、管轄の法務局・税務署・年金事務所・労働基準監督署・消防署や、依頼する司法書士・社会保険労務士へ最新の内容をご確認ください。
- 法務省・法務局「商業・法人登記の申請手続」(2026-07-08確認)— 本店移転登記の期限・申請書様式・登録免許税
- 国税庁「異動事項に関する届出」(2026-07-08確認)— 異動届出書の提出先・提出時期
- 日本年金機構(2026-07-08確認)— 適用事業所の所在地変更(5日以内)
- 所轄の労働基準監督署・ハローワーク・都道府県税事務所・市区町村・消防署(労働保険・雇用保険・地方税・消防の各届出)